ユニチカ 耐熱ポリアミド樹脂を開発

2012年01月17日

ゴムタイムス社

 ユニチカ(株)は高機能樹脂分野の事業拡大を目指す一環として、バイオマス由来原料を用いながらも世界最高レベルの性能を有する耐熱ポリアミド樹脂「XecoT™/ゼコット™」の新規製造技術の開発に成功したと共に、物性・品質面でも競合品に対する優位性を確認できたと発表した。これにより、2012年夏までに中量産設備を導入し、「XecoT™/ゼコット™」の製造販売に着手することを決定したという。
 開発の背景には近年、電気・電子分野、自動車分野における要求性能が高まり、高耐熱ポリアミド樹脂の市場が急成長していることがある。特に電気・電子分野では、鉛フリーリフローはんだに耐える高耐熱性と同時に低吸水性も求められている。
 同社ではこうした背景を踏まえ、既存の高耐熱ポリアミド樹脂について、同社のコア技術であるポリアミド重合技術をベースとして、独自技術を融合させた新規製造プロセスを開 発。これにより、他社競合品に対し、品質面やコスト面でも優位な事業展開を見込めるため、中量産設備(500トン/年)を導入することになった。
 今回、同社が開発した耐熱ポリアミド樹脂「XecoT™/ゼコット™」は、熱可塑性耐熱ポリアミドの中においては、耐熱性、結晶性、低吸水性、耐薬品 性、耐摩耗性、電気特性、高品質のいずれをとっても世界最高レベルの性能を有するため、各種電気・電子部品、自動車用部品、耐熱フィルム、耐熱繊維等への 幅広い用途展開が期待できると同社は考えている。同社は今後2012年夏までに中量産設備を導入し、製造販売を開始。2015年以降には5千トン/年規模にスケールアップし、本格事業参入を目指す予定だと言う。

・耐熱ポリアミド樹脂「XecoT™/ゼコット™」の特長
1)高耐熱性・高結晶性
融点が310℃以上と高く、また結晶性も非常に高いため、耐熱性が極めて優れているのが特徴。30%ガラス繊維強化品の荷重たわみ温度(1.8MPa)は300℃以上に達する。

2)低吸水性
耐熱ポリアミド樹脂の中でも最高レベルの低吸水性を有している。

3)耐薬品性
耐熱ポリアミド樹脂の中でも最も耐薬品性に優れており、ガソリン等に対するバリア性も優れている。

4)耐摩耗性
耐熱ポリアミド樹脂の中でも最も優れた耐摩耗性により、各種摺動部品への適用が期待されている。

5)電気特性
電気絶縁性や電気特性にも優れている。

6)高品質
独自製造プロセスに由来して、ゲル化原因となる分岐構造が他の耐熱ポリアミド樹脂と比べて非常に少なくなっている。従って、射出成型用樹脂のみならず、繊維やフィルム等への展開も期待される見込みがある。

7)バイオマス由来
非可食で再生可能なバイオマス由来原料を用いており、バイオマス度は50%以上となっている。このため地球温暖化や石油資源枯渇といった問題を解決する一助となると同社では考えているという。

 今回開発された耐熱ポリアミド樹脂「XecoT™/ゼコット™」は、上記の様々な特長を活かして、LEDリフレクタ、SMTコネクタ等をはじめ、自動車用部品、電気・電子材料用部品、耐熱フィルム、耐熱繊維等の幅広い用途への展開が期待されている。

 

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