三井化学、生産停止決定 市原工場のフェノールプラント

2024年04月05日

ゴムタイムス社

 三井化学は4月4日、同社市原工場のフェノールプラントを遅くとも2026年度までに停止することを決定したと発表した。
 同社グループのフェノール事業を含むベーシック&グリーン・マテリアルズ(B&GM)事業領域については、競争力のある誘導品を中核としたサステナブルなグリーンケミカル事業に変革することを目指している。需要に応じた最適なクラッカー体制の構築のためには、誘導品の競争力を確保する必要があり、同社グループは2008年のリーマンショック後の早い段階からB&GM事業領域の再構築を進めてきた。現在、その実現に向けた再構築を第2幕としてさらに加速させており、同件はその一環となる。
 同社のフェノールの生産は、千葉県市原市、大阪府高石市、中国上海市の3拠点で展開しており、市原工場では1970年にフェノールの生産を開始し、主要誘導品であるビスフェノールAやフェノール樹脂の需要伸張と共に事業を拡大してきた。しかし2022年以降、中国を中心としたアジアでの新設備稼働に伴う大幅な供給過多や国内需要の縮小など、事業環境が厳しくなる中、生き残りをかけてあらゆる合理化に取り組んできたが、市原工場での生産を維持するための収益確保が困難と判断した。
 また、厳しい事業環境が継続していることを踏まえて回収の可能性を検討した結果、同該事業の固定資産の減損損失を、その他の営業費用に計上した。
 なお、市原工場のフェノールプラントは停止いたしますが、今後も安定した製品供給を継続するために、資本効率性が高く、安定収益を上げることのできるフェノールチェーン形成を目指していく。
 同社は、長期経営計画「VISION2030」において事業ポートフォリオ変革の追求を通じて、高成長・高収益のグローバルスペシャリティケミカル事業と競争力のある誘導品を中核としたサステナブルなグリーンケミカル事業の2つを大きな柱とする、真のグローバルスペシャリティカンパニーを目指している。
 B&GM事業領域は社会基盤を支えるあらゆる産業に素材を提供していることから、今後は、バイオマスナフサやケミカルリサイクルなどの活用による化石原料からの原料転換でグリーンケミカル化を進め、半導体、自動車、医薬品といった日本が世界的に競争力をもつ重要な産業のグリーン化を通じて、サステナブルな社会に貢献していく。

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