CCS共同検討に関する覚書 レゾナック、三井物産と締結

2024年04月03日

ゴムタイムス社

 レゾナックは4月2日、三井物産と、同社大分コンビナートで排出されるCO2(二酸化炭素)を回収してマレーシア沖の地下へ貯留する「CCS」に関する共同検討の実施について、覚書を締結したことを発表した。
 三井物産は、マレーシア国営石油会社などとマレーシア沖でのCCSプロジェクトを共同で進めており、同覚書の締結は、同プロジェクトを貯留地として想定し検討するもの。プロジェクトを通じ、同社におけるCO2の回収、CO2貯留サイトでの貯留(CCS)および輸送などを含むバリューチェーン構築を目指す。
 石油化学産業はCO2排出量が多く、削減が課題となっている。このため、産業全体での取り組みが求められている。同社は「2050年カーボンニュートラル」に向けて、CO2排出量削減のためにさまざまな検討を重ねた結果、三井物産のマレーシア沖でのCCS事業は、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の先進的CCSに採択されており、早期実現性が高く、今後の効果が期待できると判断し、同共同検討に合意した。
 同社は大分コンビナートで排出されるCO2の分離・回収と液化・貯蔵、輸送事業者への引き渡しを、三井物産はマレーシアまでの液化CO2の海上輸送とマレーシア沖での地下貯留を担い、それぞれで必要な技術的要件の検証およびコストの概算などの検討を進めていく。
 同社は、「2050年カーボンニュートラル」に向けて、2021年に2030年のGHG排出量削減目標を、「2013年比30%削減」とした。低炭素社会実現に向け、2030年におけるGHG排出量削減目標の達成に向け排出量の削減とさらなる省エネルギーを推進している。同共同検討を通じたCCSの早期導入検討をはじめ、脱炭素化に向けてあらゆる選択肢を検討することで、2050年カーボンニュートラル社会の実現への貢献を目指す。

大分コンビナート航空写真

大分コンビナート航空写真

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