東ソー、新本社内覧会を開催 東京ミッドタウン八重洲に移転

2024年03月12日

ゴムタイムス社

 東ソーは3月11日、3月18日から本社を東京ミッドタウン八重洲に移転する前に、マスコミ向けに内覧会を開き、オフィスや東ソークラブを紹介した。新本社は「社員が行きたくなるオフィス」をコンセプトに掲げ、コミュニケーションを取りやすいオフィス環境を目指し、23年から様々な取り組みをボトムアップ型で進めてきた。
 本社移転を決めた理由は「2000年から入居する従来本社は、設備や什器などが経年劣化により更新時期を迎えていたこと、オフィス環境も6フロアにまたがり入居(部署間の交流頻度が限られる)、慢性的な会議室不足、社員食堂はオフィスとは別のビルにあるなど少なからず不便を感じていた」(同社)。
 この課題を解消すべく、同社は昨年から本社移転プロジェクト「ユメノショクバプロジェクト」を発足した。同プロジェクトを進めるにあたり、同社は事務局ミーティングとプロジェクトミーティング・ワークショップを設置した。このうち、プロジェクトミーティングは、各部署の部門長クラスで構成され、ワークショップはプロジェクトミーティングで決定した内容を若手・中堅社員が検討し社内へ周知浸透を行う、また一部オフィスデザインの検討などを担った。プロジェクト方針では、①縦横斜めのコミュニケーション量、横のつながりふれあいを増やす、②仕事のデジタル化、ペーパーストックレス化、③フロアの有効活用として設備や施設の合理化を図る、この3つを掲げ、4つのグループに分かれたワークショップメンバーが内容を決めた。
 今回の移転に合わせてグループアドレス(部署やチームごとに大まかなエリアを決めた上で自由に席を選ぶ働き方)を導入。また、他部門との接点・交流の機会を作る目的からコミュニケーションエリアを設置。「新オフィスではWEBブースやフリースペースなどでの会議を推奨しており、従来のオフィスに比べると会議ができる場所は増えた」(同社)と話す。
 また、オフィスデザインは「TOSOH Lattice(ラティス・格子柄・模様の意味)」をコンセプトに据えた。「人が集い、組織がつながり社内のコミュニケーションやコラボレーションが活性化するよう、点と線がつながる多角的なつながりを着想し格子柄を採用した」(同社)。
 内覧会ではオフィスエリアと東ソークラブ(社員食堂)を見学した。オフィスエリアは、なるべく衝い立てを作らず、窓際には多くのフリースペースをつくり「見晴らしの良いオフィス空間を構築した」(同社)。オフィスフロアの28階と29階には内階段を設け、フロア間交流を活性化させる工夫も施し、開放感のあるオフィスとなった。
 東ソークラブは、家族を連れていきたいと思う食堂、取引先や友人を誘いたくなる食堂をビジョンに設計。従来の社員食堂のイメージを最小限に抑え、一般外食店とそん色ない雰囲気を目指した。昼食時間帯は社員食堂の利用がメインだが会食室も5席用意。夕食は取引先との会合などにも使用可能で、「多くの人々とコミュニケーションを活性化したい」(同社)。

オフィスエリア

内階段を設置した

東ソークラブ(社員食堂)

来客用エントランス

全文:約1267文字

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