SABICのULTEM樹脂 LIDARセンサーに採用

2024年02月29日

ゴムタイムス社

 SABICは2月28日、同社のULTEM樹脂がLiDAR技術の開発企業である独Blickfeld社のQb2デバイスに採用されたことを発表した。LiDAR(光検出・測距)は、レーザー光を用いてさまざまな環境や物体の高精度3次元測定を行う光センシング技術であり、Blickfeld社が開発したQb2は、1台のデバイスで3Dデータの収集と処理の両方を可能とする初のスマート3DLiDARセンサー。SABICのULTEM樹脂は、この新しいLiDARデバイスの内部において、主要な光学部品とマイクロエレクトロニクスを保持し固定する小型で非常に複雑な形状のモジュールキャリアに採用された。モジュールキャリアの成形材料にULTEM樹脂を選択したことで、部品設計を統合でき、二次加工を不要にするとともに、容易で迅速な生産拡大が可能になり、従来材料のアルミニウムと比べてシステム全体のコスト削減を実現している。
 Blickfeld社はセキュリティ、人流分析、過酷環境における物質量のモニタリングといったさまざまな用途に向けてLiDARソリューションを開発している。急成長するLiDAR市場において、Blickfeld社は小型でスマートな統合ソリューションの開発に注力することで成長を加速している。Blickfeld社が提供するLiDARソリューションは、公共施設を対象としたセキュリティ企業、工業分野の製造現場や農業関係者など幅広い産業分野で利用されており、これらのエンドユーザーはコンピュータなどのハードデバイスを追加せずに、プラグアンドプレイで簡単にセットアップできる点を高く評価している。
 Qb2の設計においてBlickfeld社は、性能を維持しながらモジュールキャリアを小型化するという課題に直面していた。小型で軽量なLiDARデバイスは、設置が容易になるだけでなく、デバイスを目立たせないという点でセキュリティ用途や人流分析において重要である。Blickfeld社は独ミュンヘンを拠点とするスタートアップ企業であり、設計統合によって部品サイズを縮小するため、費用対効果の高い材料ソリューションを必要としていた。
 Blickfeld社は、同社と共同で広範な調査と評価を行った結果、非常に複雑な形状のQb2用モジュールキャリアに要求されていたすべての重要な仕様基準を満たすことができる理想的なエンジニアリングプラスチックとしてULTEM樹脂を選択した。

小型スマートライダーセンサー

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