ウレタン樹脂は車向け好調 大日精化工業の4~12月期

2024年02月16日

ゴムタイムス社

 大日精化工業の2024年3月期第3四半期決算は、売上高は905億7800万円で前年同期比2・4%減、営業利益は35億8600万円で同44・2%増、経常利益は39億3500万円で同22・4%増、四半期純利益は37億4200万円で同53・9%増となった。

 カラー&ファンクショナルプロダクト事業では、情報電子業界向けの顔料及び分散体の売上高が、期初から好調だった液晶ディスプレイ用途が期末にかけて弱含みで推移した。輸送業界向けのコンパウンド・着色剤は自動車生産の持ち直しにより回復基調で推移した。海外は、中国現地法人の家電OA機器向けのコンパウンド・着色剤が低調に推移した。これらの結果、同セグメントの売上高は493億2400万円で同3・7%減、営業利益は17億5600万円で同15・5%減と減収減益になった。

 ポリマー&コーティングマテリアル事業では、ウレタン樹脂の売上高は輸送業界向けは自動車向けが好調に推移した一方、産業資材向けの感熱記録用コーティング剤及び衣料品服飾品向けが低調に推移した。情報電子業界向けのUVコート剤は、液晶ディスプレイ向けが好調に推移した。この結果、同セグメントの売上高は183億2200万円で同1・9%増、営業利益は22億8500万円で同56・2%増と増収増益になった。

 グラフィック&プリンティングマテリアル事業では、包装業界向けのグラビアインキは、物価高により食料品向け軟包装用途が低調に推移した。オフセットインキは、需要減少により低調に推移した。これらの結果、同セグメントの売上高は228億7700万円で同2・9%減と減収になったが、前期に一過性の新工場移転費用を計上したこと及び海外子会社において販売価格の改定等により損益改善が進んだ結果、営業損失は4億5400万円(前年同期は10億7400万円の営業損失)と損失が縮小した。 
 通期の連結業績予想は売上高が1204億円で同1・3%減、営業利益が44億円で同66・9%増、経常利益が45億円で同33・4%増、純利益が41億円で同104・3%増を見込んでいる。

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