機能製品悪化で減収減益 クレハの4~12月期

2024年02月09日

ゴムタイムス社

 クレハの24年3月期第3四半期連結決算は、売上収益が1328億5400万円で前年同期比10・8%減、営業利益は154億5700万円で同36・9%減、税引前四半期利益は163億2300万円で同34・8%減、四半期利益は102億3800万円で同 42・0%減となった。
 セグメントでは、機能製品事業の売上収益が493億5700万円で同25・3%減、営業利益は61億円で同46・9%減となった。機能樹脂分野では、PPS樹脂およびシェールオイル・ガス掘削用途向けのPGA(ポリグリコール酸)樹脂加工品の売上は増加したが、リチウムイオン二次電池用バインダー向けのフッ化ビニリデン樹脂およびその他の樹脂加工品等の売上が減少したことから、この分野での売上、営業利益はともに減少した。炭素製品分野では、高温炉用断熱材の売上が増加し、この分野での売上、営業利益はともに増加した。
 樹脂製品事業の売上収益は365億2400万円で同0・1%増、営業利益は70億4900万円で同5・6%減。コンシューマー・グッズ分野では、家庭用ラップ「NEWクレラップ」およびフッ化ビニリデン釣糸「シーガー」の売上げが増加したことから、この分野での売上、営業利益はともに増加した。業務用食品包装材分野では、熱収縮多層フィルムおよび塩化ビニリデンフィルムの売上が減少したことから、この分野での売上、営業利益はともに減少した。
 24年3月期の連結業績予想は前回公表した予想から変更はなく、売上収益は1800億円で前期比5・9%減、営業利益は140億円で同37・4%減、税引前利益は150億円で同34・8%減、当期利益は105億円で同37・8%減を見込んでいる。

関連キーワード: ·

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー