バリアチューブ3製品発売 八興、フッ素、オレフィン系で

2024年01月05日

ゴムタイムス社

 樹脂ホース継手メーカーの八興(東京都板橋区、阿部忠弘社長)は23年12月1日から、新製品3品(オレフィンバリアチューブ、フッ素バリアチューブ、フッ素バリアチューブ・ブラック)の発売を開始した。今回開発した新製品3品は、従来から好評を得てきた受注対応品「インクバリアチューブ」を規格化し、リニューアルしたもので、用途は食品、飲料、化粧品、香料、化学薬品、半導体、精密機械、分析機器、医療機器、電池製造など脱気プロセスやバリア性能を必要とする場面に最適とされる。
 オレフィンバリアチューブ(型番:E—BTO)は、市販のPEチューブの2倍以上のバリア性能があるため、チューブ外部からの流体への臭気移行や流体から生じる臭気の外部への透過、チューブへの酸素混入を防ぐ高機能なバリアチューブだ。同チューブの特長・機能としては、塩ビと比較して溶出物質が少なく、食品・飲料用途に適している(低溶出・低臭気)、内層にはポリエチレンの採用により優れた耐薬品性を持つ。さらに、食品衛生法・食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)にも適合する。
 フッ素バリアチューブ(型番:E-BTF)は、市販フッ素チューブの約2倍のバリア性を持つ究極のバリアチューブ。特長・機能はチューブへの酸素の混入やチューブ内への気泡の発生を抑制(酸素バリア)する点に加え、溶剤搬送時の溶剤の揮発やチューブ外部への透過を抑制(溶剤バリア)する。そのほか、オレフィンバリアチューブと同様、低溶出、耐薬品性(内装には特殊フッ素樹脂を用いており、有機溶剤などのほとんどの薬品に耐性がある)がある点も特長となっている。
 また、同チューブの用途はオレフィンバリアチューブと同様、脱気臭気装置での酸素混入防止、電子機器、スパコンサーバーの冷却水用途、二次電池の製造プロセスにおける脱気処理用途、超音波洗浄工程における気泡発生の抑制などだ。
 フッ素バリアチューブ(ブラック)(型番:EーBTFーBK)は、UVインクにも対応する酸素の混入、溶剤の揮発を防ぐスーパーバリアチューブ。同チューブはフッ素バリアチューブと同様、酸素バリアや溶剤バリア、低溶出、耐薬品性などの特長・機能を有する上に、UVカット(紫外線をカットできるので、UVインクの搬送に最適)がある点も大きな特長の一つとなっている。また、同チューブはフッ素バリアチューブが持つ用途に加え、紫外線・可視光線の遮光用としても使用できる。
 なお、3製品の内径×外径は2×4mm、3×5ミリ、4×6ミリ、6×8ミリの4サイズ。定尺はいずれも100mで使用温度範囲はいずれも−20~60℃となっている。

フッ素バリアチューブ(E-BTF)

オレフィンバリアチューブ(E—BTO)

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