住友化学、24年3月めどに シクロヘキサノン事業を撤退

2023年12月05日

ゴムタイムス社

 住友化学は12月4日、愛媛工場(愛媛県新居浜市)にあるシクロヘキサノン(別名アノン)の製造設備を、2024年3月末を目途に停止し、同事業から撤退することを発表した。
 シクロヘキサノンは、主にナイロンの中間原料として用いられ、国内外で堅調な需要が見込まれていたが、原料価格の高騰や世界経済の回復の遅れに伴う市況の大幅低迷など、事業環境が大きく変化したことにより、今後、中長期的に安定した販売量とマージンを確保していくことが困難と判断した。
 停止するシクロヘキサノン製造設備の概要は、生産能力が100千t/年で、プラント操業開始は1973年3月。
 同社は、現在、短期集中業績改善策の一環として、採算性やベストオーナーの視点に基づき、事業の再構築を加速させている。こうした取り組みを着実に進めることにより、2024年度のV字回復をより確固たるものにするとともに、今後の抜本的構造改革に向けて財務体質を強化していく。

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