航空・宇宙、工業用品好調続く 櫻護謨の4~9月期

2023年11月13日

ゴムタイムス社

 櫻護謨の24年3月第2四半期連結決算は、売上高が39億5900万円で前年同期比45・9%増、営業利益は1億2600万円(前年同期は2億2600万円の損失)、経常利益は1億2600万円(前年同期は2億8900万円の損失)、四半期純利益は7700万円(前年同期は2億3400万円の損失)となった。
 売上高は、消消防・防災事業、航空・宇宙、工業用品事業ともに前年同期と比べ増加した。利益面は、原材料価格の上昇とエネルギーコストの高止まりの影響は大きいものの、売上高の確保と工場稼働率向上に伴う原価率の改善を要因として、売上総利益は大幅に増加した。
セグメント別では、消防・防災事業は売上高17億8400万円で同71・7%増、セグメント損失は7800万円(前年同期は2億3200万円のセグメント損失)となった。
 消防ホース・消火栓ホースの販売は、概ね前年同期と同水準で推移しており、資機材では、第1四半期に前期持ち越し案件と安全対策資機材などの大口案件が重なり、大幅な販売増加となった。前期持ち越し案件は、半導体不足等による消防用車両の供給遅れに起因しており、車両積載向け資機材の販売増が中心となった。利益面は、売上高が前年同期比で大幅な増加となったこと、また、当第2四半期に利益率の良い資機材の販売などもあったことから、前年同期比で損失を縮小した。
 航空・宇宙、工業用品事業は、売上高は19億2700万円で同35・1%増、セグメント利益は2億9600万円で同465・8%増となった。航空・宇宙部門は前期からの受注回復が継続しており、大型機のエンジン部品及び配管類などの金属製品のほか民間機用ゴムシールの販売が伸びた。工業用品部門では、引き続き原油貯蔵施設向けのタンクシールについて交換需要の引き合いが多く、販売が増加した。
 通期の連結業績予想に変更はなく、売上高が104億円で前期比2・7%減、営業利益は3億1000万円で同27・2%減、経常利益は2億9000万円で同29・1%減、純利益は1億9000万円で同39・5%減を見込んでいる。

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