医療機器事業は損失幅改善 不二ラテックスの4~9月期

2023年11月07日

ゴムタイムス社

 不二ラテックスの2024年3月期第2四半期連結決算は売上高が38億6600万円で前年同期比7・3%減、営業利益は2億4700万円で同33・7%減、経常利益は2億3900万円で同35・2%減、四半期純利益は1億7300万円で32・6%減となった。
 セグメント別では、医療機器事業は売上高が12億2200万円で同1・9%減、セグメント損益は200万円の損失(前年同期は5400万円の損失)となった。セグメント損益は、主にコンドーム在庫の洗替評価実施に伴う原価増要因により損失となった。主力のコンドームは、国内では製品絞り込みにより前期比減収、海外向けについては出荷調整による減収となったが、新素材コンドームSKYNをはじめ、ヘルスケア商品群の売上が概ね好調に推移した。また、メディカル製品は前期比で増収を確保した。利益面では不採算製品の見直し、生産歩留まりの向上、販売費節減への継続的な取り組みの結果、利益改善に大きな成果がみられた。なお、メディカル製品については、生産部門・販売部門一体となった効率化に取り組んだが、一部製品の歩留まり低下や労務費等のコスト増による原価上昇を吸収できず減益となった。
 精密機器事業の売上高は21億2800万円で同18・0%減、セグメント利益は4億5800万円で同23・6%減となった。精密機器事業においては、中国をはじめとする海外経済の減速により、世界的な設備投資停滞傾向や一般産業機械市場の低迷による受注弱含みが依然として続いており、供給制約問題の解消に伴う滞留受注の一掃や在庫調整による反動減も減収に影響した。 利益面では、売上減少に伴う減益に加えて、労務費の増加や原材料費上昇による利益圧迫要因が大きいものの、コスト増部分の価格転嫁や赤字取引条件の見直しなど利益重視の運営に注力していくことにより、原価率を一定の水準内にコントロールした。
 2024年3月期通期の連結業績予想は、売上高が81億円で前期比0・2%増、営業利益は6億6700万円で同12・3%増、経常利益は5億8600万円で同19・7%減、当期純利益は3億9500万円で同23・6%減を見込んでいる。

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