横浜ゴムがTPRS実証実験 EVバス向けに開始

2023年04月25日

ゴムタイムス社

 横浜ゴムは4月21日、神奈川中央交通の協力の下、同社が開発したタイヤ内面貼り付け型空気圧センサーとタイヤ空気圧遠隔監視システム(TPRS)のEVバスでの実証実験を3月より開始したと発表した。同実験は神奈川中央交通が平塚市で運行しているEVバスを使用している。

 同社は輸送事業者向けのタイヤソリューションサービスとして、タイヤ空気圧モニタリングシステム「HiTES(ハイテス)」とタイヤ運用を総合的にサポートするタイヤマネジメントシステム「T.M.S(ティーエムエス)」を展開している。今回、すでに乗用車向けとしてカーシェアリング事業者やタクシー事業者と行っている実証実験を初めてEVバスで行い、EV車両に求められるエネルギー消費の効率化と「TPRS」の精度向上の効果を検証する。

 車両のEVシフトが世界的に本格化する中、高レベルな燃費(電費)性能、耐久性、静粛性がタイヤに求められるEVバスで実施することにより、EVバスにおいても経済性や安全性の向上、効率的なタイヤ運用に貢献できるソリューションサービスの確立を目指し、併せてEVバスに対応するタイヤ開発にも活かしていく。

 「TPRS」はタイヤ内面貼り付け型空気圧センサーが検知したタイヤの空気圧や温度、車両の位置情報を車両管理者やタイヤサービススタッフがリモートでリアルタイムに把握できるシステム。同システムはタイヤの始業前点検の省力化や空気圧情報の記録化、スローパンクチャーの早期発見、適切なタイヤメンテナンスの実施、点検のバラツキ防止、異常検知による事故防止、適正空気圧維持による燃費向上などに貢献する。

 タイヤ内面貼り付け型空気圧センサーによる検知データはクラウドサーバーに送られ、車両管理者や同社営業所などにおけるタイヤ空気圧の見える化を実現する。これにより、空気圧低下時やスローパンクチャーの恐れがある場合には警報装置で管理者に通達することができる。また、タイヤ内面貼り付け型空気圧センサーは装着ホイールを選ばないため、アフターパーツとして多種多様の車両やホイールに採用できる。

 同社は2021年度から2023年度までの中期経営計画「YX2023」においてCASE、MaaSへの対応策として、センシング機能を搭載したセンサータイヤ(IoTタイヤ)から得られた情報をドライバーや様々な事業者に提供することで、モビリティ需要の変化に対応しつつ、安心・安全な運行に貢献する新たなソリューションサービスの確立を目指している。この実現に向け、センサータイヤの開発促進とタイヤ情報のデジタル化による情報サービスの強化、機動的なサービス体制の構築を進めるとともに、異業種との実証実験を積極的に実施している。

実証実験で使用するEVバス

実証実験で使用するEVバス

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