積水化学の抗ウイルス加工剤 コロナウイルスの不活化確認

2023年03月30日

ゴムタイムス社

 積水化学工業は3月29日、同社の100%子会社である積水マテリアルソリューションズが、独自の「抗ウイルス加工剤」について、SARS―CoV―2(新型コロナウイルス)のウイルス不活化評価体制を共同研究先である関西医科大学(微生物学講座大隈和教授)と構築、ウイルス不活化試験を実施し、同「抗ウイルス加工剤」を配合したUV塗料膜が、新型コロナウイルスを30分間で不活化することを確認したと発表した。

 効果を確認した抗ウイルス加工剤は抗ウイルス加工剤A、抗ウイルス加工剤Bの2種類、また、ウイルス不活化試験(プラーク法による確認)の試験内容は、抗ウイルス加工剤配合UV塗料膜の新型コロナウイルス不活化効果となっている。

 同社グループ独自のアニオン系ポリマーである「抗ウイルス加工剤」を配合したハードコート層形成用途などに用いられるUV塗料膜に、新型コロナウイルスを一定の条件下で30分間接触させると、ウイルス感染価が99%以上減少した。これらの結果により、同「抗ウイルス加工剤」を配合したUV塗料膜は、新型コロナウイルスを30分間で不活化することを確認した。

 同社は、同抗ウイルス加工剤のさまざまな分野・製品への製品化を加速し、ひとびとの健康で安心・快適な暮らしの一助となるように貢献していくとしている。

 

ウイルス感染価

ウイルス感染価

不活化効果

不活化効果

ウイルス感染価・30分後

ウイルス感染価・30分後

 

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