化学品事業は増収減益 ADEKAの4~12月期

2023年02月15日

ゴムタイムス社

 ADEKAの2023年3月期第3四半期決算は売上高が2961億8400万円で前年同期比13・7%増、営業利益は237億6000万円で同6・1%減、経常利益は243億3300万円で同7・8%減、四半期純利益は146億8400万円で同23・2%減となった。

 化学品事業の売上高は1623億4800万円で同9・3%増、営業利益は208億300万円で同7・1%減となった。樹脂添加剤は、自動車向けでは、半導体不足等による減産の影響が続き、核剤、ゴム用可塑剤等の販売数量が減少した。建材向けでは、北米で住宅内装材の需要が減少し、塩ビ用安定剤の販売が低調だった。食品包装向けでは、テイクアウトやデリバリーといった中食需要の拡大を捉え、米国、欧州を中心に透明化剤の販売が好調に推移した。ポリオレフィン樹脂に使用されるワンパック顆粒添加剤や酸化防止剤は、欧州等での需要低迷により販売数量が減少した。難燃剤は、家電やパソコン等の需要の落ち込みにより、筐体等に使用されるエンジニアリングプラスチック向けの販売が低調だった。樹脂添加剤全体では、原料価格高騰に対する販売価格の改定や為替の影響により、前年同期に比べ増収となった。一方、利益面は、販売数量の減少により減益となった。

 情報・電子化学品は、半導体向けでは、デジタル化の進展を背景に最先端のDRAMに使用される高誘電材料の販売が好調に推移した。また、EUVやArF等の最先端のフォトレジストに使用される光酸発生剤の販売が堅調に、NAND向け製品の販売は底堅く推移した。ディスプレイ向けでは、パネルメーカーの生産調整が進みパネル需要は底を打ったものの、原材料の需要回復には力強さが見られず、光学フィルム向け光硬化樹脂、カラーフィルター向け光重合開始剤、ブラックマトリクスレジスト及びエッチング薬液の販売が低調に推移した。情報・電子化学品全体では、販売拡大が続く半導体材料は好調に推移したが、ディスプレイ関連材料の大幅な落ち込みをカバーするには至らず、前年同期に比べ減収減益となった。

 機能化学品は、自動車向けでは、半導体不足等による減産の影響が続いたが、エンジンオイル用潤滑油添加剤の販売は海外での新規採用や新エンジンオイル規格の市場浸透により好調に推移した。また、海外を中心に構造接着用特殊エポキシ樹脂の販売も堅調だった。建築塗料向けでは、反応性乳化剤の販売がアジア地域を中心に好調に推移した。また、化粧品向け特殊界面活性剤は、国内外で市況が緩やかに持ち直し、販売が回復基調となった。一方、工業用途で使用されるプロピレングリコール類は市況悪化の影響を受け、販売が低調だった。また、過酸化製品はディスプレイ向けを中心に需要が落ち込み、販売が低調だった。機能化学品全体では、海外での潤滑油添加剤等の販売拡大や販売価格の改定により、前年同期に比べ増収となった。一方、利益面は、原燃料価格の高騰に対し、販売価格の改定を推し進めたが、一部製品での販売数量の減少や価格改定のタイムラグがあり、減益となった。

 23年3月期通期の連結業績予想は前回予想を修正し、売上高は4030億円で同11・6%増、営業利益が320億円で同6・0%減、経常利益が320億円で同10・3%減、純利益が190億円で同19・8%減を見込んでいる。

関連キーワード: ·

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー