日本は増収も資源高騰で減益 カワタの4~12月期

2023年02月03日

ゴムタイムス社

 カワタの23年3月期第3四半期連結決算は、売上高が133億8000万円で前年同期比1・3%増、営業利益が3億700万円で同44・8%減、経常利益が4億2700万円で同31・6%減、四半期純利益が1億5000万円で同60・6%減となった。

 セグメント別では、日本は、売上高が88億8900万円で同12・2%増、営業利益は3億8500万円で同30・1%減。引き続き電気自動車(EV)向けのリチウムイオン電池関連の受注が堅調に推移したが、損益面では、資源価格の高騰などにより売上総利益率が悪化したこと等により、販売費及び一般管理費の増加を吸収するまでには至らなかった。

 東アジアは、売上高が39億9900万円で同14・8%減、営業利益は3700万円で同21・8%減。引き続き電気自動車(EV)向けのリチウムイオン電池関連並びにスマホ・VR用レンズ関連の受注は堅調に推移したものの、上海市のロックダウンに伴う2ヶ月強に亘る工場操業停止時の売上高減少をカバーするには至らなかった。損益面においては、操業停止期間中の製造固定費を特別損失に振替したこと等により、売上総利益率は改善したものの、販売費及び一般管理費の増加を吸収するには至らなかった。

 東南アジアは、売上高は13億9000万円で同9・8%増、営業損失は500万円(前年同期は1200万円の営業利益)。国により景気回復のスピードにはばらつきはあるものの、設備投資は概ね回復基調となった一方、損益面では売上総利益率は改善したものの、販売費及び一般管理費の増加を吸収するには至らなかった。

 北中米は、売上高が1億1600万円で同30・6%減、営業損失は9900万円(前年同期は5200万円の営業損失)。中米では自動車関連を中心とした需要は回復しつつあるものの、設備投資の回復までには至らなかった。損益面では、売上高の減少に伴う売上総利益の減少等により損失となった。

 通期予想の修正はなく、売上高は196億円で前期比6・6%増、営業利益は7億9000万円で同3・9%増、経常利益は10億円で同10・7%増、当期純利益は5億7000万円で同5・4%増を見込んでいる。

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