売上増収も大幅な減益 積水化成品の4~12月期

2023年02月03日

ゴムタイムス社

 積水化成品工業の23年3月期第3四半期連結決算は、売上高が930億8900万円で前年同期比5・4%増、営業利益は1億6100万円で同74・7%減、経常利益は2億3900万円で同67・1%減、四半期純損失は2億4500万円(前年同期は61億5000万円の損失)となった。

 セグメント別では、ヒューマンライフ分野の売上高が396億3000万円で同5・3%増、セグメント利益は18億7200万円で同28・4%減。食領域においては、食品容器用途は人流が回復しつつあることで、観光関連や外食関連の弁当容器、テイクアウト容器等で復調の兆しがあるものの、内中食関連向けの需要は減少傾向にあり、全体的には前年を下回る出荷となった。農産用途では、前年を上回る出荷となったが、水産用途では、漁獲量の減少傾向が継続し低調な出荷となった。住環境・エネルギー領域においては、土木用途は工事物件の進捗遅れなどが影響し低調だったが、建材用途は好調に推移した。主力製品である「エスレンシート」(発泡ポリスチレンシート)の売上数量は前年より減少した。

 インダストリー分野の売上高は534億5800万円で同5・4%増、セグメント損失は7億5000万円(前年同期は16億1000万円の損失)となった。モビリティ領域では、自動車部材用途が、中国各地でのロックダウンや、世界各国での半導体をはじめとした部品不足による自動車メーカーの減産の影響を受け上半期は需要が伸び悩んだが、第3四半期には、地域によって回復基調となったことに加え、部品梱包材用途での伸長が続いており「ピオセラン」(ポリスチレン・ポリオレフィン複合樹脂発泡体)の販売は前年を上回った。エレクトロニクス領域では、「テクポリマー」(有機微粒子ポリマー)の液晶パネル等の光拡散用途での需要については、第2四半期以降は低調が続いている。パネル搬送資材・梱包材用途での「ピオセラン」は、中国、台湾等における需要が低調に推移した。

 23年3月期通期予想は、売上高は1250億円で同6・3%増、営業利益は9億5000万円で同35・1%減、経常利益は10億8000万円で同23・0%減、当期純利益は1億円を見込んでいる。

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