出光興産、Vecco社へ出資 バナジウムの安定供給に寄与

2022年10月27日

ゴムタイムス社

 出光興産は10月26日、豪州でバナジウム事業を推進するVecco(ヴェッコ)社へ出資したと発表した。

 Vecco社は、豪州クイーンズランド州でバナジウム鉱山と電解液プラントに関するプロジェクト(デベラPJ)を進めている。デベラPJは、バナジウム鉱石の採掘・バナジウムを使用したレドックスフロー電池向けの電解液生産を行うプロジェクトとなっている。同社は同プロジェクトにおいて、バナジウムの採掘・五酸化バナジウムへの精製・バナジウム電解液の生産を行う地産地消のバリューチェーンを構築し、地政学的に安定した豪州でのバナジウムの供給安定化と需要創出に貢献することを目指す。

 クイーンズランド州政府が9月に発表したエネルギー計画の下、同州では2035年までに再生可能エネルギー比率を80%まで引き上げることを目標とし(2022年現在は21%)、再生可能エネルギー電源の開発・送電網の整備・需給調整を担う電力貯蔵設備といった分野に大規模な投資が行われる予定となっている。特に電力貯蔵設備に対しては、州内で産出するバナジウムを活用した大型のレドックスフロー電池の導入が期待されている。

 脱炭素化に向けたエネルギー転換の動きが世界的に加速する中、同社は約40年にわたる豪州での石炭鉱山操業で培ってきた事業基盤を生かし、重要鉱物(クリティカルミネラル)事業への参入と知見獲得を推進している。同社は、化石燃料から再生可能エネルギーへの転換をリードする豪州において、日系企業として事業基盤を有することをチャンスととらえ、今後も豪州のエネルギー転換に積極的に対応していくとともに、低炭素・脱炭素事業の創出に取り組んでいくとしている。

関連キーワード: ··

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー