三井化学は10月6日、「生きているミュージアム ニフレル」来場者へのアンケートの結果を発表した。同社は、これまで光学やメガネレンズ材料などの製品開発で培ってきた色素開発技術を活用した「ポジカくっきりフィルム」(ポジカ)を用いて、新たな視覚体験価値を生み出す実証実験を様々な商業施設で行っている。
同社はニフレルの協力を受け、水槽観察を「視覚的により楽しむ」仕掛けとして、ポジカを部分的に施工している。
アンケートは、ニフレルの「わざにふれる水槽」2基で行われた。試験方法は主観評価法で、「ポジカを貼った水槽」と「貼っていない水槽」を横に並べ、①どちらの水槽が海の中のように感じますか、②どちらの水槽が魚の形や模様がはっきり見えますか、③どちらの水槽の全体の見え方が好きですかの3つの質問を実施した。
3つの設問に対し、ポジカを貼った水槽は「海の中にいる感じがする」が74%、「魚の形が良く見える」が60%、「全体の見え方が好き」が76%となり、明らかな有意差が出た。ランダムな聞き取り調査では、「ポジカを貼っている水槽は水がクリアに見える」「ポジカを貼っている水槽と貼っていない水槽の見え方は全く異なる」という回答もあった。また、ニフレルで飼育を担当するキュレーターからも「実際に海に潜った時に目の前に広がっていた見え方に近い感覚だ」との回答があった。
ポジカは、同社が開発した「くっきり色素」技術を用いた世界を美しく変えるフィルムで、窓ガラスに貼ることで、青空や海、緑の木々や赤い花などが色鮮やかに感じられたり、青空に浮かんだ雲の白さがより白く感じられたりする。「くっきり色素」は、太陽光の分光分布のうち585nm付近のイエローライトを特異的にカットするもので、物体の色の彩度が向上し、色が濃く鮮やかに感じられる。白色も黄ばみが取れて、より透明感が増す。ポジカというブランド名には、人々がより明るくポジティブになってほしいという同社の想いが込められている。
![アンケート結果](https://www.gomutimes.co.jp/wp-content/uploads/2022/10/5c3ea42fa8b2d3f30d2ef7c10b9c253a-608x456.jpg)
アンケート結果
![アンケート収集の様子](https://www.gomutimes.co.jp/wp-content/uploads/2022/10/fd227d4a4d9fcc9eecbcb483719c9ec0.jpg)
アンケート収集の様子
![ポジカを貼った水槽](https://www.gomutimes.co.jp/wp-content/uploads/2022/10/4f33b4eece85c2116a8c1c6d177e77f1.jpg)
ポジカを貼った水槽
![ポジカの見え方イメージ](https://www.gomutimes.co.jp/wp-content/uploads/2022/10/1090d178bb3b2e6f3bb307ccc301b8ed-608x343.jpg)
ポジカの見え方イメージ