三井化学は8月31日、バイオマス化学品・プラスチックの原料となる廃食用油で東南アジア・中国地域最大級の集荷・販売会社であるApeiron AgroCommodities(Apeiron Bioenergy)へ、2022年6月に出資したと発表した。今回の出資により同社は、拡大するバイオマス化学品・プラスチックの需要に対応するため、バイオマス原料の調達拡大を図っていく。
カーボンニュートラル社会の実現に向けて世界規模で石油由来からバイオマス由来への原燃料転換を推進する動きが加速しているが、バイオマス原料は需要の伸びに対して供給が限定的なため、今後ますます原料確保が重要になっていくと予想される。主なバイオマス原料にはさまざまな種類があるが、廃食用油はもっともGHG削減貢献量の大きなバイオマス原料といえる。また、非可食である点から、食糧問題と競合することもない。
今回の出資は、同社にとってはバイオマス化学品・プラスチックの原料となるバイオマスナフサの安定調達に繋がるとともに、Apeiron Bioenergyにとっては安定的な新規需要先の確保に繋がる。同社は、カーボンニュートラル及びサーキュラーエコノミーが両立したビジネスモデルで、バイオマス化学品・プラスチックの市場拡大に貢献していくとしている。
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三井化学が出資
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