BASFのBoldurポール ソーラーパネルの支柱に採用

2022年05月30日

ゴムタイムス社

 BASFは5月27日、同社のElastolitポリウレタンを使用し、独自のフィラメントワインディング技術によって実現したBoldurポールが、太陽光発電インフラの支柱に初めて使用されたと発表した。韓国のJS Power社は、安山川沿いの道路600mに、ソーラーパネルを装備した屋根を支えるため、82本のBoldurポールを設置した。

 Boldurポールは、優れた曲げ剛性と強度を有しており、従来のポールに比べて、2倍以上の頑丈さと弾性を備えている。また、重量の10倍の破壊強度を持つため、強力な台風や大雪などの自然災害にも耐えることができる。

 再生可能エネルギーや太陽光発電用途のプロジェクト開発を専門とするJS Powerのカン・ヒドンCEOは、「Boldurポールは腐食、錆、虫、腐敗による劣化を防ぎ、従来の金属製のポールと比較して耐久性に優れている。また、腐食や虫の侵入を防ぐための定期点検も不要となる。こうした特長により、ユーティリティ事業者のメンテナンスコスト削減を実現する。さらに、Boldurポールには特別に調合された耐紫外線性のトップコートが使用されているため、耐用年数が長くなる。Boldurポールを太陽光発電インフラの支柱に使用したことは、安山市によるプロジェクト評価で最高の評定を得る結果につながった」と述べている。

 Boldurポールは、耐火性にも優れ、火がついても燃え続けることはなく、すぐに自己消火する。また電気を通さないため、落雷や感電にも耐えることができる。重量はコンクリートの約4分の1であり、設置に必要な人手や吊り上げ機材が少なくてすむので、設置コストを削減できる。

 同社パフォーマンスマテリアルズ事業本部アジア太平洋地域のシニア・バイスプレジデント、アンディ・ポスルスウェイト氏は、「2021年、JS PowerとBASFは、韓国におけるアグリボルタイクス発電プロジェクトの設備構造物にBoldurポールを使用するための、戦略的基本合意書を交わした。安山のプロジェクトでは、再生可能エネルギーの安定供給と新エネルギー市場の成長を実現します」とコメントしている。

ソーラーパネルの支柱に採用

ソーラーパネルの支柱に採用

 

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