タイヤ事業は増収減益 住友ゴムの1~3月期

2022年05月16日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業の22年12月期第1四半期連結決算は、売上収益が2505億100万円で前年同期比17・2%増、事業利益は147億8400万円で同8・8%減、四半期利益は117億5400万円で同10・2%増となった。売上収益は第1四半期ベースで過去最高を更新した。
 タイヤ事業の売上収益は2108億6600万円で同16・9%増、事業利益は104億5400万円で同20・5%減となった。国内新車用タイヤは、世界的な半導体不足の影響などにより自動車メーカーの生産台数が減少した影響から、販売は前年同期を下回った。国内市販用タイヤは、夏タイヤでは新商品のグローバルフラッグシップタイヤやプレミアム商品の販売が好調に推移した。オールシーズンタイヤは年初の都市部の降雪でさらに注目度が上がり販売を伸ばした。冬タイヤの販売は降雪の影響もあり堅調に推移した。
 海外新車用タイヤは、半導体不足影響による自動車減産はあったが、前年同期比で受注が増加し、販売は前年同期を上回った。海外市販用タイヤは、アジア・大洋州地域では、中国でゼロコロナ政策の影響もあり販売が低調。。欧州はタイヤ需要が回復し、レース活動などのプロモーション効果もあり、販売は前年同期を上回った。米州地域では、北米は海上輸送コスト高騰を考慮し低採算品の販売を縮小したことなどで販売数量は前年同期を下回ったが、製品構成の改善を図った。中南米では旺盛な需要に対応し、販売は前年同期を上回った。
 スポーツ事業の売上収益は296億8500万円で同27・3%増、事業利益は39億8000万円同61・3%増。ゴルフ用品の売上収益は前年同期を上回った。テニス用品も同様に、売上収益は前年同期を上回った。
 産業品他事業の売上収益は99億5000万円で同1・1%減、事業利益は3億3800万円で同41・5%減。医療用ゴム製品やOA機器用精密ゴム部品、インフラ系商材で受注が増加したが、国内の使い切り手袋で前年同期より販売が下回った。  

 22年12月期通期業績予想は、為替の円安影響や販売価格の見直しなどにより売上収益は上方修正したが、原材料価格上昇や海上輸送コストの負担増等の影響で事業利益は据え置いた。22年12月期通期の売上収益は1兆1400億円(前回予想値から900億円増)で同21・8%増、事業利益は420億円で同19・2%減、純利益が290億円(同45億円増)で同1・6%減を見込んでいる。

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