JR東海315系に採用 住友理工の鉄道車両用防振ゴム

2022年04月22日

ゴムタイムス社

 住友理工は4月21日、同社の鉄道車両用防振ゴムが、東海旅客鉄道(JR東海)の在来線通勤型電車「315系」に採用されたと発表した。

 JR東海の315系は、新たな在来線通勤型電車として、3月5日より、JR中央本線名古屋駅~中津川駅間で走行を開始した。この315系は、JR東海のグループ会社である日本車輌製造の新ブランド「N―QUALIS」の第一弾で、最新技術を導入して、安全性・安定性のさらなる向上などを実現した車両となっている。

 鉄道車両用防振ゴムは、鉄道車両の台車部分に取り付けられ、走行中の振動を低減する役目を持つ。同社の防振ゴムは、新幹線をはじめ、国内外の鉄道車両に採用されている。今回、軸バネ円筒積層ゴムとリンク用のブッシュの採用が決定した。同製品は蓄積した製品実測データの集約と実物モデルでの解析・シミュレーションをもとに、予測精度を大幅に上げ、耐久性を向上させている。

 同社は、1960年代半ばより鉄道車両用防振ゴム事業に参入した。半世紀以上に及ぶ確かな実績と最新のゴム材料配合技術により、お客様の要求を満たす新規ゴム材料を開発している。

 同製品によって、これまで以上に旅客の快適な移動に貢献するとともに、耐久性の向上によって、コロナ禍における鉄道関係者のメンテナンス作業の軽減にもつながっている。同社グループでは、今後も安全・快適な鉄道運行に貢献できるよう尽力していくとしている。

 

鉄道車両用防振ゴム(軸バネ円筒積層ゴム)

鉄道車両用防振ゴム(軸バネ円筒積層ゴム)

 

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