特集1 ゴム・エラストマー用添加剤の活用と最近の動き 二次老化防止剤MBIの活用例

2022年03月03日

ゴムタイムス社

*この記事はゴム・プラスチックの技術専門季刊誌「ポリマーTECH」に掲載されました。
*記事で使用している図・表はPDFで確認できます。

特集1 ゴム・エラストマー用添加剤の活用と最近の動き

二次老化防止剤MBIの活用例

ゴム薬品コンサルタント 太智重光

1.はじめに
ジエンゴムを原料とするゴム加硫物は、ゴム主鎖中に二重結合を有するため酸化劣化を受けやすく、老化防止剤による酸化劣化の防止は欠くことができない。
ポリマーの酸化劣化は、図11)に示した自動酸化反応機構で進行すると考えられている。一方、老化防止剤による安定化は老化防止剤の種類で異なり、一次老化防止剤(InH)は、ポリマーの自動酸化反応で生成した各種ラジカルに水素を供与することで自動酸化反応の連鎖を停止し、ポリマーの酸化劣化を防止すると考えられている。また二次老化防止剤(Dec)は、自動酸化反応で生成したヒドロペルオキシドを安定なアルコールに変えることでポリマーの酸化劣化を防止すると考えられている(図1参照)。
図2には、以下の説明で

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