CO2回収用アミンを開発 東ソー、高いNOx耐性示す

2021年12月23日

ゴムタイムス社

 東ソーは12月21日、石炭や天然ガス等の化石燃料使用時の燃焼排ガスからのCO2回収に利用可能な、NOx耐性に優れる高性能なCO2回収用アミンを開発したと発表した。

 昨今、世界的な脱炭素の潮流が加速する中、CO2を削減するシステムへの需要が高まっていくことが予想される。その中で特に化学吸収法によるCO2回収システムは、化石燃料ボイラー等からのCO2回収に適しており、使用されるCO2回収用アミンにはCO2回収時の省エネ性能だけでなく燃焼排ガス中のNOx等に対して劣化が少ないこと(耐性=長寿命)が求められる。

 同社のCO2回収用アミンは、省エネ性能に優れるだけでなく、高いNOx耐性を示すことから、幅広い燃焼排ガスのCO2回収に適用でき、CO2回収用アミンの長期安定使用などが期待できる。同社は今後、製品化に向けて、実証試験プラントでシステムを最適化するとともに、回収したCO2を有効利用するプロセスについても検討を推進する。

 同開発は、同社のアミン事業の新たな展開につながり、回収したCO2を有効利用することにより、同社はカーボンニュートラル社会への貢献を目指す。同社は、気候変動問題に関わる課題に対して、同社グループが培ってきたあらゆる知恵と技術を結集してイノベーション創出に挑戦し、持続可能な社会の実現に貢献していくとしている。

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