バイオマスナフサ本格導入 三井化学 大阪工場で

2021年12月16日

ゴムタイムス社

 三井化学は12月14日、社会のカーボンニュートラル実現に向けたプラスチックのバイオマス化を進めるため、日本で初めてのバイオマスナフサからのバイオマス誘導品の生産を開始すると発表した。今回、大阪工場(大阪府高石市)に、Neste社のバイオマスナフサ3000tが到着、エチレンクラッカーへの投入を開始した。今回のバイオマスナフサは日本初荷揚げであり、今後同社大阪工場のエチレンクラッカーから誘導品へ展開し、ISCC PLUS認証に基づいたマスバランス方式で各種プラスチック・化学品に割り当てバイオマス認証を付与した製品として出荷を開始する予定となっている。

 今回使用するNeste社のバイオマスナフサは、植物油廃棄物や残渣油等を原料に製造される。同バイオマスナフサを使用することで、原料からプラスチック製品が廃棄されるまでのライフサイクルにおけるCO2は、石油由来ナフサ使用時に比べて大幅に削減されることが見込まれる。

 同社は、循環経済の実現に向け、化学品・プラスチックのリサイクルとバイオマス化の両輪を進めている。地球温暖化対策に貢献するバイオマス化は、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて重要な戦略課題と捉えている。同社は今後、素材・プロセスの開発とともに今回のバイオマスナフサ本格導入を進め、着実にバイオマスの社会実装を推進していくとしている。

 

三井化学大阪工場

三井化学大阪工場

荷揚げの様子

荷揚げの様子

 

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