再生可能原料で戦略的提携 ランクセス、英bp社と

2021年11月01日

ゴムタイムス社

 独ランクセスは10月28日、英エネルギー大手のbp社と、高性能プラスチック生産における持続可能な原料を使用するための戦略的パートナーシップを締結したことを発表した。

 bp社は2021年第4四半期より、持続可能な原料を使用して生産されたシクロヘキサンをベルギーのアントワープにある同社の生産拠点に供給する。この持続可能な原料の由来は、ISCC(国際持続可能性カーボン認証)Plusの基準に従って認証されている。両社はすでに長期的な取引関係を築いているが、同パートナシップにより、持続可能なプラスチック生産を大きく前進させたいとしている。

 bp社ミッドストリーム・リファイニング・アンド・スペシャリティ・ソリューションズのヨーロッパ・アフリカ地域バイスプレジデントであるウルフギャング・スタックル氏は、「化学産業は、サーキュラーエコノミー(循環経済)の拡大と効率的で持続可能な経営に重要な役割を果たしている。気候変動という地球規模の課題に対応するためには、サービス提供における課題解決への創造的アプローチとコラボレーションが必要となる。我々は、強力なパートナーとしてランクセスとともに再生可能な資源からの原料を幅広く展開していけることをうれしく思う」とコメントしている。

 bp社は「グリーン」なシクロヘキサンの生産において、菜種油やバイオ原料などのバイオベースおよびバイオ循環型の原料を使用している。

 同社のグローバル調達・ロジスティクス部門の責任者であるマーセル・べールマン氏は、「高性能プラスチックは、さまざまなe―モビリティの用途など、多くの持続可能な製品にソリューションを提供している。現在、この貴重な素材の生産を持続可能なものにすることも重要であり、近代的なリサイクルプロセスとともにバイオベースの原料を利用することが目標達成の鍵となる。我々の戦略的パートナーとしてbp社と連携できることをうれしく思う」と述べている。

 同社は、主に自動車産業や電気や消費財産業で使用される高性能プラスチックであるポリアミド6の製造において、前駆体としてシクロヘキサンを使用している。

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