ランクセスが共同開発 バッテリーモジュール筐体

2021年09月06日

ゴムタイムス社

 ドイツのランクセスは9月3日、韓国の自動車部品メーカー、インファック(INFAC)社と電気自動車用のバッテリーモジュール筐体を共同開発し、韓国のOEMメーカーが今年発売した電気自動車の量産に採用されたと発表した。

 同社の「デュレタンBKV30FN04」を採用したバッテリー筐体は、最新の電気自動車部品における機械的・化学的特性の厳しい要件を満たしている。ハロゲンフリーで難燃性をもち、ガラス繊維で強化したポリアミド6(PA6)は、その優れた難燃性と電気特性を有することが特徴となっている。ポリアミド6は加工性に優れ、筐体部品に求められる複雑な機能を一体化できることから、部品数の削減、組立工程の簡素化、軽量化を実現している。

 バッテリーモジュールの場合、外部の衝撃からバッテリーを保護するために、衝撃吸収と熱管理が重要となる。「デュレタンBKV30FN04」は、機械的に堅牢であるだけでなく、電気絶縁性を備えており、最大800ボルトに耐え、高電圧電流を効果的に遮断する。また、強力な難燃性により、火災時の延焼を防止・遅延させる。ガラス繊維で強化した「デュレタンBKV30FN04」の機械的荷重に対する耐久性は、未充填ポリアミド6よりも優れており、さらに電解液や冷却媒体との接触時に優れた強度・剛性を維持し、化学的損傷を抑制する耐薬品性を有している。

 ランクセスのエンジニアリングプラスチックは、バッテリーカバー、高圧コネクター、ケーブルブラケット、バッテリーセル冷却システムパイプ、水素貯蔵タンクなどの水素燃料電池自動車用部品など、幅広いバッテリー構造に適用できる。また、各種部品の金属を交換して、軽量設計にすることが可能となる。これにより、一つのプロセスで複数の機能部品を製造することが可能となり、多くの技術と部品が出現する次世代モビリティ市場において、継続的な需要増加の原動力となる。

 

バッテリーモジュール筐体を共同開発

バッテリーモジュール筐体を共同開発

 

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