アサフレックス事業を撤退 旭化成、23年9月販売終了へ

2021年08月31日

ゴムタイムス社

 旭化成は8月27日、スチレン系特殊透明樹脂(製品名「アサフレックス」)事業からの撤退を決定したと発表した。

 スチレン系特殊透明樹脂(アサフレックス)の製品用途はボトル容器用シュリンクフィルム、食品容器および雑貨などで、製造統括本部川崎製造所を製造拠点としている。今後については、工場は2023年3月製造終了予定、営業活動は2023年9月販売終了予定、同事業に携わる従業員は原則として他の事業に再配置することを予定している。

 同事業は、1982年に川崎工場(現・製造統括本部川崎製造所)において生産を開始し、これまで約39年間にわたり国内外へ製品を提供してきた。しかし、近年は主要市場の不透明性の高まりといった外部環境による事業損益の悪化を受け、将来的に拡大戦略を描くことが難しいとの判断から、同社は事業撤退を決定した。

 同社は、中期経営計画「Cs+ for Tomorrow 2021」において、事業ポートフォリオ転換を通じてサステナブルで高付加価値型事業の集合体となることを目指している。①高い収益性、②高い市場成長率、③同社の注力分野であること、④持続可能な社会との親和、という4つの判断軸に基づき、経営資源の優先投入や再配分を進めることで事業ポートフォリオの転換を図っていくことを掲げている。同事業についても、この4つの判断軸に照らして事業内容を精査した結果、今回の撤退を決定した。

 同社は今後、同事業の経営資源を同社の他の注力事業へ投入し、より一層サステナブルで高付加価値型事業の集合体となることを目指していくとしている。

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