成長分野伸長で営業益76%増 デンカの4~6月期

2021年08月07日

ゴムタイムス社

 デンカの22年3月期第1四半期連結決算は、売上高が867億2700万円で前年同期比13・8%増、営業利益は77億4800万円で同76・0%増、経常利益は75億2100万円で同50・1%増、四半期純利益は61億5600万円で同46・9%増となった。
 電子・先端プロダクツ製品では世界的な半導体需要の拡大を受け、販売数量が増加した他、原材料価格の上昇に応じた販売価格の見直しもあり増収となった。利益面では、成長分野製品の伸長により、営業利益は第1四半期連結累計期間として過去最高となった。
 セグメントのうち、エラストマー・インフラソリューション部門は、売上高が245億5400万円で同24%増となったものの、営業利益は5200万円で、同78・9%減となった。
 クロロプレンゴムは、前年は感染症拡大による世界経済低迷の影響を大きく受けたが、自動車など関連産業の生産活動再開とともに回復に転じてきており、前年を上回った。また、肥料や農業・土木用途向けのコルゲート管、耐火物・鉄鋼用材料の販売の販売も堅調となったが、セメントや特殊混和材の販売は前年を下回った。
 ポリマーソリューション部門は、売上高317億5100万円、同25・3%増、営業利益は25億6600万円、同95・1%増となった。
 ABS樹脂、デンカシンガポール社のMS樹脂やスチレンモノマーの販売は堅調に推移。また、合繊かつら用原糸トヨカロンは需要の回復により前年を上回り、雨どいや食品包材用シートおよびその加工品の販売も概ね順調となった。
 通期の連結業績予想に変更はなく、売上高は3650億円で前期比3・0%増、営業利益は420億円で同20・9%増、経常利益は390億円で同21・3%増、当期純利益は290億円で同27・3%増を見込んでいる。

 

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