エラストマー好調で増収増益 日本ゼオンの4~6月期

2021年08月02日

ゴムタイムス社

 日本ゼオンの22年3月期第1四半期連結決算は、売上高は871億7100万円で前年同期比25・4%増、営業利益は138億6500万円で同221・7%増、経常利益は148億3100万円で同192・6%増、四半期純利益は100億5100万円で同181・1%増となった。
 セグメントのうち、エラストマー素材事業は、売上高が487億1800万円で前年同期比116億1500万円の増加、営業利益は60億6900万円で同61億8600万円の増加となった。合成ゴム関連では、主要の自動車産業向けを中心に需要は堅調で、国内・輸出・海外子会社とも販売が好調に推移した。その結果、売上高、営業利益ともに、新型コロナウイルス感染拡大により世界経済が急減速した前年同期を大幅に上回った。合成ラテックス関連でも、新型コロナウイルスの感染拡大を背景とした医療・衛生用手袋向けの需要拡大継続や樹脂改質用途が堅調に推移したことなどにより、売上高、営業利益ともに前年同期を上回った。化成品関連では、欧米、アジアとも需要は底堅いものの、水島工場及びタイ子会社の定期検査による出荷調整もあり、販売数量は前年同期間を下回った。一方で、売上高、営業利益は前年同期を上回った。
 高機能樹脂関事業は、売上高は251億5900万円で同28億1400万円の増加、営業利益は77億6100万円で同29億4700万円の増加となった。高機能樹脂関連では、光学樹脂、光学フィルムともに販売が堅調に推移し、売上高、営業利益は前年同期間を上回った。高機能ケミカル関連では、トナー及び電池材料は売上高、営業利益ともに前年同期間を上回った。化学品及び電子材料は、売上高は前年同期を下回ったが、営業利益は上回った。
 22年3月期通期の連結業績予想は前回発表から上方修正した。それによると、売上高は333億円で前期比10・3%増、営業利益は420億円で同25・7%増、経常利益は445億円で同15・1%増、当期純利益は315億円で同13・7%増を見込んでいる。

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