ダウがルクロ、マリコと提携 印での循環型包装促進めざす

2021年05月28日

ゴムタイムス社

 ダウは5月27日、同社とインドのリサイクル企業であるルクロ・プラステサイクルが、インドの大手消費財企業であるマリコ・リミテッドを3社パートナーシップに迎えることを発表した。これにより、マリコ社の消費者向け製品群に、PCR材料を活用した同社の集積シュリンクフィルムが導入されることになる。この提携により、同社は、2030年までに100万tのプラスチックを回収、再利用、リサイクルし、廃棄物をなくすという新たなサステナビリティ目標の達成に向けた取り組みを前進していく。

 今年初め、同社とルクロ社はポリエチレン(PE)フィルムソリューションを開発し、展開するための覚書(MoU)に署名した。このMoUに基づき、同社は、包装の専門家、素材技術者、リサイクル設備、パック・スタジオ上海およびムンバイのインフレーションフィルム製造・試験機能など、業界をリードするチームを結集し、ルクロ社による各種用途向けのリサイクルフィルムの開発を支援する。

 マリコ社を加えた3社パートナーシップは、プラスチックのサーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現を目指す同社の包括的な戦略の一環であり、リサイクル材料を製品に取り入れ、製品の価値を最大限に高めるとともに、その価値が生産から使用、廃棄に至るまで、ライフサイクルにわたって最大化、拡張されることに重点を置いている。

 同社パッケージング・アンド・スペシャルティ・プラスチック事業部アジア太平洋地域コマーシャルバイスプレジデントのバンバン・キャンドラ氏は、「健康、美容、ウェルネス分野の大手消費財企業であるマリコがパートナーシップに加わり、ダウの革新的な樹脂と、高品質かつ革新的なリサイクル材料含有軟質フィルムを扱うルクロの専門知識を活用して、循環型包装の選択肢を提供し、インドで新たな道を切り開いてくれることをうれしく思う。このパートナーシップは、包装に対してリサイクル材料含有率を高めようとしているブランドに対する市場の需要を満たすことを目的としており、すべての重要なステークホルダーを持続可能性への道へと進ませるものとなる」と述べている。

 

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