営業益2500億円達成へ 三菱ケミカル、新中計策定

2021年03月04日

ゴムタイムス社

 三菱ケミカルホールディングスは2月25日、昨年2月公表の中長期経営基本戦略「KAITEKI Vision30」(KV30)に基づいて21年度からスタートする新中期経営計画「APTSIS(アプトシス)25」ステップ1を策定したと発表した。
 新中計アプトシス25は21年度~25年度までの5ヵ年計画で、ウィズコロナのステップ1(対象期間は 21 ~22年度)とアフターコロナのステップ2(23~25年度)の2段階に分け、今回はステップ1における主要経営施策を策定した。なお、ステップ2は22年度に策定する予定。  

 まず、ステップ1の財務目標は、コロナ影響が残り経済情勢が不透明なことから、22年のコア営業利益2500億円(20年度1530億円)達成に向けて努力する。

 次に、ステップ1の経営基盤強化策では、合理化や資産効率化などに取り組む。合理化ではオフィス集約や働き方改革による業務効率向上などで総額220億円を削減を実施する。資産効率化では、資産売却(750億円)や政策保有株式削減(650億円)などを通じ総額1800億円の資産圧縮を実施する。

 主要事業の構造改革では、MMA(メタクリル酸メチル)事業は、 グローバル経営の強化と米国プロジェクトの推進を図る。グローバル経営の強化では、本社機能をシンガポールに設け、グローバルに一体運営する。 

 次世代事業では、温室効果ガス(GHG)低減や炭素循環、食糧・水供給、デジタル社会基盤、人快適化、医療進化を成長事業領域と捉え取り組む。GHG低減では、リチウムイオン電池材料の進化と次世代電池材料への対応により、電気自動車の普及や再生可能エネルギーの活用拡大に貢献する。また、デジタル社会基盤では、先端材料開発と環境負荷低減サービスを組み合わせた半導体関連ソリューションビジネス拡大や5G・次世代通信向けデバイスに寄与する高機能部素材の提供を通じ、デジタル社会実現に貢献する。

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