射出成形によるPLA薄肉成形技術

2021年02月25日

ゴムタイムス社

*この記事はゴム・プラスチックの技術専門季刊誌「ポリマーTECH」に掲載されました。
*記事で使用している図・表はPDFで確認できます。

特集1 バイオプラスチックの現状と将来展望

射出成形によるPLA薄肉成形技術

日精樹脂工業㈱ 飯島 透

1.はじめに

1.1 近年の世界プラスチック生産量
 世界のプラスチック生産量は右肩上がりに増え続け、この50年程で約20倍に増加し、今後も増え続けると予想する。(図1)

1.2 プラスチック製品の辿り着くところ
 1950~2015年の世界プラスチック累積生産量83億トンの中で、現在も製品として使用中なものは20億トン、残りの63億トン(75%)はプラスチックごみと言われている。そのごみの行方は91%が廃棄・投棄、9%がリサイクルとの統計があり(図2)、昨今の環境循環型社会が叫ばれるなかプラスチックごみは大きな社会問題と捉えられている。

1.3 各国のプラスチック規制状況
 マイクロプラスチック海洋汚染の取り組みとして、プラスチックストローを紙製に変更することが大きなニュースになるなど、食品飲料容器の脱石油系プラスチックのニーズが大きくなっている。使い捨てプラ容器に罰則付き法制化の動きが欧州中心に加速している(表1)。
 例えばフランスでは2020年から全ての使い捨てプラスチック製食器・容器類にバイオマス50%以上の使用を義務付けている。(2025年には60%以上に引き上げ)

1.4 当社の環境問題の取り組み

全文:約4773文字

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー