年後半にかけて上昇基調 原油・ナフサの価格動向

2021年01月29日

ゴムタイムス社

 日本ゴム工業会は1月21日、第22回幹事会の書面による審議を行い、21年の新ゴム消費量予測を始め、ゴム製品の生産・輸出概況や最近の資材動向など各各種統計の資料を配布した。資材関係については、原油・ナフサ価格の推移、天然ゴム価格と在庫の推移などを報告した。

原油価格 平均約40ドル
資材関係事項

 ◆原油価格の推移
 2020年の原油相場の平均は、WTI(ニューヨーク先物相場)は1バレル39・4ドル、ドバイ原油(東京スポット相場)は42・4ドルとなった。
 上半期は、世界規模で新型コロナ感染の影響によって世界経済が急速に冷え込み、これを受けて原油価格も急落。20年4月のWTI(ニューヨーク先物相場)は16ドルに落ち込み、ドバイ原油(東京スポット相場)は22ドルまで下落した。その後は各国のロックダウンの解除により、経済活動も徐々に再開されたことから、7月には40ドル台に上昇した。
 ただ、コロナ感染再拡大への懸念などが重しとなり、8月以降は40ドル近辺で一進一退の状況で推移。10月にはドバイ40ドル、WTIは39ドルに下落した。ただ、その後はサウジアラビアの追加減産やワクチン開発による世界経済回復への期待感の高まりで上昇傾向となり、21年1月にはドバイ54ドル、WTIは51ドルに上昇した。
 ◆ナフサ価格の推移
 ナフサ価格は、コロナ拡大の影響に伴い東京オープンスペック(事務局試算)と輸入ナフサ価格ともに下落傾向となり、オープンスペックが4月に1万4800円、輸入ナフサ価格が6月に1万8544円と2万円台を割り込んだ。その後は上昇に転じ、オープンスペックは8月時点で2万9600円、輸入ナフサ価格は9月時点で2万9941円となった。11月にはオープンスペックは2万7900円、輸入ナフサ価格は2万9545円と若干下落した。オープンスペックに関しては、今年1月には3万6700円と再び上昇している。
 なお、20年の国産ナフサ価格の

 

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