信越化学、日台で設備投資 フォトレジスト生産増強

2020年10月19日

ゴムタイムス社

 信越化学工業は10月15日、フォトレジスト事業の日本と台湾の製造拠点において、合計300億円の設備投資を実施すると発表した。先端半導体製造に不可欠なフォトレジストの伸長する需要と技術進化に応えるため、設備投資を継続していく。

 同社は、半導体の製造プロセスの高度化を今後も継続し、技術と供給の両面で顧客の要望に適時に応える能力を拡充していく。そのための能力増強を、子会社の信越電子材料(台湾)と同社直江津工場で実施する。信越電子材料(台湾)では2019年夏に第一期工事を終了しているが、既に新たな工場棟の建設を進めており、今回生産設備をさらに増強し2021年2月までの工事完了を目指す。一方、直江津工場でも新たに建屋を建設し、能力増強を進め、2022年2月までの工事完了を目指す。

 これまで同社は、高感度のArFフォトレジストや、回路パターンの寸法精度を向上させる多層レジスト材料を開発、量産化し、最先端のフォトレジスト関連製品を提供してきた。2019年7月には需要地の一つでもある台湾でフォトレジスト材料の生産を開始し、生産拠点の複数化を実現して供給安定性を高めている。

 同社は今後も、半導体デバイス市場の拡大、トランジスタ数の増大と省電力化のためのデバイスプロセスの進化による半導体関連材料の需要を着実に取り込み、事業基盤の強化をさらに進めていくとしている。

 

信越電子材料(台湾)外観

信越電子材料(台湾)外観

 

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