高分子添加剤(耐衝撃性改良剤など)|プラスチック添加剤

2020年08月04日

ゴムタイムス社

1980年代頃から新規で大規模な市場が展望できるようなプラスチックの開発が無くなった。しかし、ユーザーから要望は多様化・高度化してきた。そのために多くの材料メーカーは既存の材料の組み合わせによる新規材料の開発を中心的に行った。ABC(A(アロイ)ポリマー同士の組み合わせによる材料開発、C(コンポジット)ポリマーと無機材料などの強化剤との組み合わせ、B:両者を意味する)の技術の開発が盛んとなり、多くの高分子添加剤が使用されている。

2.高分子添加剤について
●耐衝撃性改良剤
主に硬質塩ビ、一般用ポリスチレン、ポリプロピレン、結晶性エンプラの耐衝撃性改良のために使用した。主に使用されているものは各種ゴム、熱可塑性エラストマー、MBS樹脂、エチレン共重合体の一部である。
●相溶化剤
ポリマーアロイでは異種のポリマーを混ぜるがごく一部のものを除いて、ポリマー同士が良く混ざり合うことはない。そのために、相溶化剤として、ポリマーアロイを行う際に両者のブロックコポリマーなどを使用する。
●帯電防止剤
永久帯電防止性をプラスチックに与えるため吸水性の大きなポリアミドエラストマーなどを添加したABS樹脂が開発されている。
●その他
その他の例としては、摺動性改良や難燃グレードでの垂れ落ち防止剤に使用されるPTFE、摺動性改良、難燃性向上に使用されるシリコーン樹脂、また補強材に使用される有機繊維(炭素繊維やアラミド繊維など)も高分子添加剤の一種であろう。

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