センシング技術を開発 TOYO TIRE

2020年02月10日

ゴムタイムス社

あいさつする守屋執行役員

 TOYO TIREは2月7日、AIやデジタル技術を活用して走行中の路面情報とタイヤ状態情報を検知し、リアルタイムで走行中のタイヤパフォーマンスを可視化するタイヤセンシング技術を開発したと発表し、都内で記者会見を開いた。
 会見ではまず、守屋学執行役員が技術開発の背景を説明した。CASEの進展でタイヤに高機能化が求められる中、ユーザーや車両管理者への適切な情報提供を実現するために同社は、「情報を吸い上げるデバイスとしてタイヤを機能させていく必要がある。当社は独自の切り口からユニークで新しいモビリティの創造へつなげていきたい」(守屋執行役員)という方針で取り組んでいる。開発が進行中の技術を今回発表するのは、「新たな発見ができたり、興味を持っていただいた外部の専門的な知見をお持ちの方と一緒にコラボレーションを進めることができればと期待している」(同)ためとなる。
 続いて、先行技術開発部設計研究・技術企画グループ担当リーダーの榊原一泰氏が、技術説明を行った。同社のタイヤセンシング技術は、タイヤ1輪ごとに設置したセンサーから得られる空気圧、温度、路面判別、荷重、摩耗、異常などの各データを基に、タイヤの総合的なパフォーマンス能力の指標として「タイヤ力」をリアルタイムに検知することが柱となる。このタイヤ力の算出は、データ分析・AIを用いて学習データから構築された「タイヤ力推定モデル」によって行われる。榊原氏はこの一連の技術を具体的に解説し、「この先に例えば凍っている路面が来るという時、この速度で突入した場合、タイヤは果たして止まれるのか。さらに、カーブに差しかかったとき、この速度で突入して、このタイヤは安全に曲がり切ることができるのか、という情報が必要になる。グリップ力の現状、つまり今どんな力を発揮しているか、さらには、それに対する限界、つまりどれくらいの余力を残しているのか、というのがタイヤ力の考え方だ」と述べた。同社では、このタイヤ力を可視化して表示することや、危険を予測して減速などのアラートを発信することなど、さまざまな活用の可能性を探っている。

可視化されたタイヤ力のイメージ

説明する榊原氏

 この後、守屋執行役員と榊原氏に加え、ゲストとしてデータサイエンスの活用で技術開発に協力したSASインスティテュート・ジャパンの森秀之氏と、車両販売における市場動向の調査・分析・需要予測を行うIHSマークイットの川野義昭氏が参加して、タイヤセンシング技術についてディスカッションが行なわれた。この中ではデータ活用がテーマの一つとなり、川野氏が「四輪駆動であっても路面の状況によっては危険な状態になることもある。こうしたことがリアルタイムで可視化されることで、ドライバーにとって安全・安心につながる重要なデバイスの一つになる」と述べたほか、森氏は「車種や天候などいろいろな組み合わせがある。そこでリアルタイムでどれだけの精度を出すかが課題だ」と指摘した。守屋執行役員は、「今後さらにデータを取得し安全につなげていきたい」と

全文:約1277文字