合成ゴム特集 宇部興産 千葉工場に試験プラント タイ、マレーシアの能増に着手

2019年05月27日

ゴムタイムス社

 

 ポリブタジエンゴム(BR)を製造・販売する宇部興産の合成ゴム事業部は、「各拠点から予定通り出荷している。引き続き生産体制の拡張を充実させていく」(化学カンパニー・合成ゴム事業部・森滋事業部長)と、着実な成長を示している。千葉工場(年産12万6000t)のフル稼働が続くほか、タイのTSL(同7万2000t)とマレーシアの合弁会社LUSR(同5万t)も足もとで販売が好調で、中国・南通工場(同7万2000t)も高付加価値製品の出荷が堅調だ。

合成ゴム事業部・森事業部長

合成ゴム事業部・森事業部長

 旺盛な需要に応じ、生産能力を増強させる計画で、タイでは、20年までにデボトルネックにより3000t増強し、さらに増設により22年ごろまでに10万t体制への増強を検討。マレーシアでは、20年までに2万2000t能増する準備を整えている。さらに、欧米での需要増に対応するため、環大西洋エリアに第5の拠点を構え、25年前後までに45万t体制を確立する方針だ。

 同社のBRはタイヤ向けがほとんどで、付加価値品の拡大を図っている。ゴム・樹脂複合体「UBEPOL・VCR」は、軽量化や高弾性化に寄与する複合材料としてサイドウォール向けに採用が進む。特殊グレード「UBEPOL・リニアシリ

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