合成ゴム特集 日本ゼオン 特殊ゴムの事業領域拡大 タイにアクリルゴム生産拠点

2018年11月02日

ゴムタイムス社

 日本ゼオンのエラストマー素材事業では水添NBR、アクリルゴムなどの特殊ゴムを重点事業として位置付け特殊ゴムの事業領域拡大を図っている。

松浦執行役員・ゴム事業部長

松浦執行役員・ゴム事業部長

 耐熱性、耐油性に優れるアクリルゴムについてはタイにアクリルゴムの製造および販売事業を展開する子会社「ゼオン・ケミカルズ・アジア(仮称)」を10月に設立する。世界の内燃機関搭載車の伸びとターボ搭載車比率の高まりによって、内燃機関搭載車のシールやガスケット、ホースなどの素材としてアジア地域を中心にアクリルゴムの需要増が見込まれている。現在、川崎、倉敷合わせて8500t、アメリカ8500tの計1万7000tの生産能力を有するが、新たにタイに5000tの生産能力を確保することで、需要増を着実に取り込んでいく。「タイでは能力拡張も視野に入れている。」(松浦一慶 執行役員ゴム事業部長)と更なる需要増への対応も万全だ。

 また、特殊架橋タイプ水素化NBR「ゼットポール」についても2019年9月の完工を目指し、川崎工場の乾燥能力を増強する。旧来の製品より耐熱性を10度以上向上させた「ゼットポール」は高温領域で使用されるフッ素

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