取材メモ 業績好調の一方で減損損失を計上

2018年02月22日

ゴムタイムス社

 日本ゼオンの18年3月期第3四半期決算は、売上高・営業利益・経常利益が過去最高となった一方、シンガポール子会社で固定資産の帳簿価額を回収可能評価額まで減額し、減損損失として計上したことで、純利益は大幅減となった。

 1月31日に開催した決算説明会で、古谷岳夫執行役員が売上高・利益の増減要因を解説した。

 売上高は前年同期に比べ404億円増加した。増収要因としては数量で285億円、価格で96億円、為替で23億円だった。

 数量要因のうち、エラストマー素材では輸出向けの汎用ゴムと特殊ゴムが、高機能では中小型向けフィルムが伸びた。価格要因の大半はエラストマーで、輸出向け汎用ゴム・特殊ゴムの価格が伸長した。

 営業利益は91億円の増益となった。増益要因は数量で68億円、価格で96億円、為替で23億円。一方で、原価のマイナス55億円、本社費等のマイナス41億円が減益要因となった。

 原価要因がマイナスとなったのは、ナフサ価格が上昇したのに対しアジア・ブタジエン価格が若干低下し、スプレッドが縮小したためだ。本社費等のマイナスは販売数量の増加に伴い、物流関係費用がかさんだことによる。

 営業外収支は

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