日本ゼオン決算 4~9月期 売上高、経常、純利益は過去最高

2017年11月01日

ゴムタイムス社

 日本ゼオンは10月31日、東京・丸の内の本社で決算説明会を開催し、古谷岳夫執行役員が2018年3月期第2四半期連結決算の説明を行った。

 売上高は1666億7200万円で前年同期比18・9%増、営業利益は199億700万円で同50・6%増、経常利益は216億5900万円で79・0%増、四半期純利益は143億4100万円で同77・7%増となった。古谷岳夫執行役員によると、売上高、経常利益、純利益は上期で過去最高、営業利益は過去2番目の水準となった。

 売上高は、金額ベースでは同約265億円の増加。増収要因は数量で同約188億円のプラス、価格が同約62億円のプラス、為替も円安に振れたことで同約15億円のプラスに転じた。

 数量要因については、エラストマー素材事業・高機能材料事業とも販売が増加した。エラストマー素材ではゴムの汎用、特殊とも輸出が伸長した。高機能材料では、斜め延伸位相差フィルム、原反フィルムが堅調に推移した。

 営業利益は、金額ベースでは同約67億円の増加。増益要因は数量が同約52億円のプラス、価格は同約62億円のプラス為替は同約15億円のプラス。これに対し、原価の約44億円のマイナス、本社費等の約18億円のマイナスが減益要因となった。

 原価の減益要因については、国産ナフサが同6500円の原料高、アジア・ブタジエンが107ドルの原料高となったことが響いた。

 セグメント別では、エラストマー素材事業の売上高は984億4900万円で同20・7%増、営業利益は113億9400万円で同37・0%増。

 販売数量は、ゴムが17万7000tで同約16%の増量、ラテックスは6万5000tで同約14%の増量、化成品は6万2000tで同約1%の増量となった。

 ゴムの増量の内訳は、タイヤ向けの汎用が同約20%のプラス、非タイヤ向けの特殊用途で同約3%のプラスだった。

 汎用の国内は、タイヤメーカーの稼働率低下により同約4%のマイナス、海外は自動車生産好調に伴い同約38%のプラス。特殊ゴムは国内が同約3%のプラス、海外はシェールガス掘削機用途が回復し、同約4%のプラス。

 ラテックスの増量は、輸出向けの手袋と国内向けの樹脂改質剤の好調による。

 化成品については、ほぼ横ばいとなった。

 また、セグメント全体の増益要因としては、

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