不二ラテックスの4~6月期 売上高が12%増加 住宅設備向けの受注拡大

2017年08月07日

ゴムタイムス社

 不二ラテックスの2018年3月期第1四半期連結決算は、売上高が20億300万円で前年同期比12・4%増、営業利益は1億6800万円で同6・9%増、経常利益は1億5900万円で同14・6%増、四半期純利益は1億1200万円で同12・4%増となった。

 医療機器事業では、主力のコンドームは国内市場で大型小売店・ドラッグストア・コンビニエンスストアを中心とした販路開拓に加え、継続的にWeb広告の展開や販売体制構築を中心にネット販売の強化を推進した。また、日本製高品質をアピールした提案を継続し、海外オファーの確実な取込みと新規開拓を推進した。

 同時に、安定的な受注確保に向けた生産体制再構築に継続的に取り組んだ。国内市場では消費の減少傾向、価格の2極化、新素材製品のシェア上昇が続き厳しい展開が続いたが、海外市場への売上は堅調に推移した。

 一方、超音波診断装置等のプローブカバー(感染予防製品)、内視鏡用医療バルーンを中心としたメディカル製品については、アレルギーフリー新素材製品も含め引き続き堅調に推移した。

 この結果、売上高は5億6400万円で同同0・1%増となった。セグメント利益は生産合理化へ向けた製造ライン改造などにより一定の効果が認められたものの、改造途上での稼働率低下によるコストアップ、減価償却費負担、不良化在庫の処分などにより、1100万円の損失(前年同四半期は3700万円の利益)となった。

 精密機器事業では、主力のショックアブソーバとロータリーダンパーは、国内向けでは概ね堅調な受注となった。懸念された住宅設備関連での生産調整などによる影響は軽微で、受注は拡大した。住宅設備関連に加え、家電、一般産業用生産設備、複合機関連、自動車関連の各分野とも受注は堅調に推移した。

 一方、海外市場では一部ユーザーの在庫調整や生産調整が続き受注が伸び悩んだ。また、増設した生産設備による増産効果がコストダウンに寄与し、加えて増収効果などにより利益は拡大した。

 以上の結果、売上高は12億7200万円で同18・8%増。セグメント利益は2億6900万円で同29・5%増となった。

 SP事業では、主力のゴム風船が主体となる販促用品市場は景気回復基調の中、広告販促活動・イベントなどには持ち直しの傾向が続いた。結果、売上高は1億3100万円で同12・5%増、セグメント利益は600万円で同40・4%増となった。

 その他の売上高は3500万円で同13・8%増。セグメント利益は500万円で同19・5%増となった。

 通期の連結業績予想は、前回発表から修正はなく、売上高が76億円で前期比5・1%増、営業利益は73億6000万円で同30・5%増、経常利益は3億3000万円で同33・3%増、純利益は2億2000万円で同18・6%増を見込んでいる。

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