アキレスの17年3月期 減収も営業益は増加

2017年05月11日

ゴムタイムス社

 アキレスの2017年3月期連結決算は、売上高が869億3700万円で前年同期比1・6%減、営業利益が25億3500万円で同35・9%増、経常利益が30億400万円で同25・5%増、親会社株主に帰属する当期純利益が19億7400万円で同22・4%減となった。

 シューズ事業では、ジュニアスポーツシューズブランド「瞬足」は、「SYUNSOKU V8」を新たに投入し拡販に注力したが、海外ブランドの台頭などにより前年売上を下回った。一方、「ソルボセイン」搭載のコンフォートシューズ「アキレス・ソルボ」は、主軸の婦人向け製品を全国の有名百貨店へ拡販し、前年売上を上回ったが、シューズ事業全体では前年売上を下回った。同事業の連結業績は売上高177億4000万円で同8・7%減、セグメント損失は12億7700万円(前期は7億3000万円のセグメント損失)となった。

 プラスチック事業では、車輌内装用資材は、中国マーケットは伸び悩んだが、国内・北米向けは採用車種の増産により伸長し、全体では前年並みの売上となった。フイルムの国内事業は、内需関連が電材用で好調に推移し、前年売上を上回った。輸出は、産業用および欧州向け窓用が好調に推移し、前年売上を上回った。また、北米事業は、医療用は好調だったが、文具用・産業用・グラフィック用が低迷し、前年売上を下回った。一方、農業分野は生分解用が好調に推移し、前年売上を上回った。建装資材の床材・壁材も、大型物件での受注獲得や、新柄投入拡大の成果により、前年売上を上回った。引布商品も、内需向けのエアーテントおよび引布原反が好調に推移し、前年売上を上回った。同事業の連結業績は売上高396億3100万円で同1・5%増、セグメント利益は35億3200万円で同38・3%増となった。

 産業資材事業では、ウレタンは寝具・雑貨・車輌用など主力商品が好調に推移し、前年売上を上回った。断熱資材も、住宅市場の回復、畜産市場の好調を受けボード製品、パネル製品は前年売上を上回ったが、システム製品、スチレン製品は市場の低迷により苦戦し、全体では前年売上を下回った。工業資材は、国内では製造業の国内回帰を受けて、静電気対策品の回復と新規分野の開拓が進んだが、海外は中国・東南アジア市場で減少し、前年売上を下回った。同事業の連結業績は売上高295億6500万円で同1・1%減、セグメント利益は25億2700万円で同18・7%増となった。

 2018年3月期通期の連結業績予想は、売上高が880億円で前期比1・2%増、営業利益が22億円で同13・2%減、経常利益が26億円で同13・5%減、親会社株主に帰属する純利益が22億円で同11・4%増を見込んでいる。

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