旭化成が塗工ライン竣工 LIB向け湿式セパレータのハイポア

2026年08月28日

ゴムタイムス社

 旭化成は8月26日、8月20日に米国ノースカロライナ州シャーロットにおいて、リチウムイオン電池(LIB)向け湿式セパレータ「ハイポア」の塗工ラインの竣工式を執り行ったと発表した。
 同設備の新設は、2023年に決定した投資に基づくもので、北米域内における湿式セパレータの供給体制構築に向けた第一歩となる。既存の乾式セパレータ「Celgard」の工場内に新設し、2026年度下期に商業生産開始を予定している。塗工能力の増強により高付加価値セパレータの供給を拡大し、同社の競争力強化につなげる。
 竣工式には、地元行政関係者に加え、同社と同設備に関するキャパシティライト契約を締結している豊田通商など、同プロジェクトに関わる多くのステークホルダーが出席した。
 北米では、足元でEV需要の伸びに鈍化が見られるものの、中長期的には2030年頃に向けてEV市場の成長が見込まれるほか、エネルギー貯蔵システム(ESS)の導入拡大を背景に、幅広い分野でリチウムイオン電池(LIB)需要の拡大が期待されている。セパレータ市場においても、競争が続く一方で、北米では市場環境に改善への兆しが見られはじめている。また、北米域内における安定的なLIBサプライチェーンの構築を促進する動きは継続しており、セパレータの現地生産体制と機動的な供給対応力を備えたサプライヤーへのニーズが高まっている。
 同社のカナダにおける湿式セパレータ工場の建設も順調に進んでおり、シャーロットの塗工ラインとカナダ工場をあわせ、湿式セパレータの北米域内供給体制を構築する。これにより、北米における同社の生産基盤と市場での競争力を強化し、今後見込まれるEVおよびESS向け需要の拡大を確実に取り込みながら、中長期的な事業成長と収益拡大を目指す。
 旭化成バッテリーセパレータ代表取締役社長谷口龍氏は、「シャーロットの塗工ラインの開設は、北米における湿式セパレータ『ハイポア』の供給基盤構築に向けた重要な節目となる。今回の投資とカナダで建設中のセパレータ工場により、北米のバッテリー市場に近接した生産体制を整え、EVおよびESS向け需要の拡大に対応していく」とコメントしている。

竣工式でのリボンカットの様子

竣工式でのリボンカットの様子

旭化成バッテリーセパレータ谷口龍代表取締役社長

旭化成バッテリーセパレータ谷口龍代表取締役社長

 

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