日本ゼオンが新プラント建設 単層カーボンナノチューブ生産増強

2026年08月27日

ゴムタイムス社

 日本ゼオンは8月25日、徳山工場において生産する単層カーボンナノチューブ(SWCNT)の新プラントの建設に着手したと発表した。2028年中の本格稼働開始を目指す新プラント完工後の生産能力は、現行比数十倍に拡大する見込みで、主にリチウムイオン電池向けに需要が拡大するSWCNT市場における同社のプレゼンス向上を図るとともに、安定供給体制の強化を図る。なお、同件は経済産業省から「蓄電池に係る供給確保計画」として認定を受けている。
 2026年8月25日に現地で行われた起工式には、経済産業省、山口県および周南市から来賓を招いたほか、工事関係者および豊嶋代表取締役社長兼CEO、本間工場長をはじめとする同社関係者ら44名が出席し、工事の安全祈願を行った。
 カーボンナノチューブは、高い導電性や軽量といった特長を有し、さまざまな用途への利用が期待されている日本発の材料となる。なかでもSWCNTは、電池のエネルギー密度とサイクル寿命を大幅に向上させる材料として需要が高まっており、電気自動車、ドローン、eVTOL航空機などの民生用途だけでなく、AIサーバーBBU、再生可能エネルギーESS、自動化ロボティクスなどの産業分野においても需要が急増するリチウムイオン電池への活用の期待が高い注目材料となる。
 なお、同社は2015年に世界で初めて独自のスーパーグロース法を用いたSWCNTの量産に成功し、「高純度」「高比表面積」「高アスペクト比」を特長とするSWCNTを「ZEONANO」のブランドで製造・販売している。
 今回建設するプラントは、既存プラントと同規模で新たに建屋を建設するもので、これまでのスーパーグロース法をベースにさらに進化させた独自製法を導入する。これにより、同規模の設備ながら、生産量の大幅アップが可能となり、さらなる生産効率化、品質向上を図る。
 同社は、中期経営計画STAGE30においてSWCNTを次期成長ドライバに位置づけ、対象市場CAGRを上回る成長を目指しており、今後も市場ニーズを捉え社会の期待に応えるとともに、人々の快適なくらしに貢献していく。

神事の様子

神事の様子

新プラント完成予想図

新プラント完成予想図

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