ランクセスは6月8日、同社のドイツにあるクレフェルト・ユルディンゲン拠点における酸化鉄顔料の生産開始から100周年を迎えたことを発表した。1926年の事業開始以来、同拠点では累計1500万トン以上の酸化鉄顔料が生産されている。これは、ペンキに換算すると2000億リットル以上に相当し、ドイツ全土を5回覆うことができる量である。同社は、世界有数の酸化鉄顔料メーカーとして、年間約30万トンの生産能力を誇り、「バイフェロックス(Bayferrox)」ブランドのもと、酸化鉄顔料を幅広く提供している。
同社の酸化鉄顔料は、優れた耐久性を有し、主に舗装材、屋根瓦、塗料、プラスチックなどの着色に使用されている。採用例として、ロンドン・バッキンガム宮殿前の赤色舗装や、ヨハネスブルグのサッカーシティスタジアムの外装などが挙げられる。
同社の無機顔料ビジネスユニットを統括するマイケル・アートル氏は、記念式典において次のように述べている。「ランクセスの顔料は、道路や屋根、建物の外装など、日常生活の中で目にするさまざまな場所に使用されています。クレフェルトの従業員のパイオニア精神により、ランクセスの顔料は現在、数多くの用途において不可欠な存在となっています」
これらの顔料はスポーツ用人工芝、自動車用エアバッグやブレーキパッド、化学製造プロセスの触媒などにも使用されている。また、電気自動車用バッテリー材料の前駆体としての活用も進んでいる。
クレフェルト市長のフランク・マイヤー氏は、次のように述べている。「ランクセスがこの100年間で築いてきた成果は、計り知れない価値を持つ産業遺産であると同時に、現在もなお重要な存在です。ここで生産される顔料は世界中で高い需要があります。化学産業は大きな転換期にありますが、それを機会と捉えて革新に取り組む企業こそが未来を切り拓きます。ランクセスはその革新性を長年にわたり示してきました」


