NOKは5月19日、バイオマス度48%を実現したウレタンパッキン用バイオマス材(ポリウレタンエラストマー)を新たに開発したと発表した。
同材料は、ウレタン(Polyurethane)の主要原料の一部を石油由来から植物由来のポリマーに変更することで、原料製造時のCO2排出量を従来比で約48%削減するとともに、同社の代表的なウレタン材料「アイアンラバー」特有のゴムの弾性と樹脂の強靭さを維持し、環境性能と材料性能の両立を実現している。
同材料から成形したパッキンは、生分解性作動油を用いる油圧機器(環境配慮型シリンダなど)において、密封性により油漏れを防ぎ、環境負荷の軽減に貢献する。
近年、脱炭素や環境保全への関心の高まりを背景に、材料分野においても脱石油化や環境負荷低減による「持続可能なモノづくり」への取り組みが求められている。
新開発の「ウレタンパッキン用バイオマス材」は、高バイオマス化による「カーボンニュートラル」と、生分解性作動油への対応による「サーキュラーエコノミー」を同時に実現する材料となる。
同材料の開発では、環境対応と基本性能の両立に技術的な課題があった。ウレタン材は植物由来ポリマーの比率を高めると安定して成形・硬化させることが難しく、「アイアンラバー」として狙った性能を引き出すことが困難となる。また、生分解性作動油はパッキンを過度に膨潤させて摩耗を招く性質があり、適用には耐久性の確保が求められる。
同社はこれらの課題を解決し、バイオマス材料でありながら「アイアンラバー」の特性を維持し、生分解性作動油に対して耐久性を有する材料を実現した。材料開発から評価・解析までを一貫して行う同社の技術基盤が、この材料技術の確立を可能にしている。
ウレタンパッキン用バイオマス材の特長は、以下の通り。
環境性能と基本性能を両立している点(高バイオマス化を実現しつつ、ウレタン本来の耐久性と密封性を有す点)、環境配慮型シリンダを実現している点(油漏れが環境汚染に直結する場所(森林や水辺など)で稼働する建設機械などのパッキンとして使用できる。生分解性作動油と組み合わせて使用することで、環境負荷を抑えた油圧シリンダの構築に貢献する。)、日本有機資源協会(JORA)の「バイオマスマーク」(認定番号250132)を取得済みという点となる。
2026年05月21日

