関西地区を中心とするゴム・プラスチック企業が出展する「高機能プラスチック・ゴム展2026」が2月19~20日、大阪産業創造館で開催された。大規模な展示会ではないながらも、ゴム・プラスチック企業が集積する展示会として高い集客力を誇る。出展希望の企業が多く、出展する際は抽選になるほどの人気の展示会だ。展示会には60を超える企業がブースを構えるとともに、一般財団法人化学物質評価研究機構や一般社団法人日本ゴム協会関西支部がブースを出展した。
◆高石工業
「ゴムのお悩みごとを解決」をテーマに、ゴムパッキンの試作成形やゴムに摺動性を持たせたゴム材料「SPラバー」を注力アピールした。ゴムパッキンの試作成形は、社内製のアルミ金型を用いることで短納期試作を可能とした。短納期(最短2週間で対応)に加え、超精密(バラつきの少ない製品)、最適なゴム材料を提案する点も特徴だ。さらに特殊形状や金型との焼き付け品にも対応できる。
SPラバーは、配合した滑剤が表面に滲みでることでゴムに摺動性を持たせた同社独自のゴム材料。消防車用のバルブや浄水器用のOリングなどで豊富な実績を誇る。

高石工業
◆ホッティーポリマー
近年3Dプリンタ事業で注目を集める同社だが、今展示会ではコア事業であるゴムと樹脂、高分子素材の押出製品をメインに訴求した。
その一つ「エコなんねんエラストマースポンジ」(開発中商品)は、ノンハロゲン(ハロゲンを含有していない)でありながらUL94V―0相当の難燃性を有するエラストマースポンジ。ノンハロゲン系の難燃剤を用いると硬くなる製品が多いなかで、独自の配合技術によってこの問題を解消。柔軟性に優れ、ノンハロゲンのエラストマースポンジを開発した。難燃基準が厳格なエレクトロニクス製品を始め、自動車製品、建築資材用途などへの展開を想定している。

ホッティーポリマー
◆サカキバラコーポレーション
愛知県安城市で工業用ゴム部品製造を手掛ける同社は、ゴムの配合設計から出荷まで一貫生産できる点と、ゴムと異種材の接着技術を強みとする。ブースではゴムと異種材を用いたゴム部品を展示するとともに、同社オリジナル製品で23年度グッドデザイン賞を受賞した「TASDOU GRIP」を紹介した。TASDOU GRIPは、ハンドグリップのように握った状態で身体を動かすことで、背中や肩回りを効率的に動かすストレッチツールで、スプリングの部分をゴムの反力に置き換えた。製品化にあたり、安城市のプロジェクトに参画。デザイナーと協働し、中小ゴム企業が悩むデザイン力の向上につなげている。

サカキバラコーポレーション
◆角丸ゴム
小ロットの依頼でも柔軟に対応できる点を強みに工業用ゴム部品を製造する同社。加硫接着や初期量産などを得意とするが、今展示会では同業他社のブースと一線を画し、あえて試作を前面にした展示を武田一哉社長自らプレゼンした。試作について武田社長は「ゴムの配合から練り、簡易型試作まで対応できる。さらに、そのまま同じ配合を使った量産品まで対応できることも当社の強み」と語る。さらに、特殊な配合(シリコーンゴムやフッ素ゴム)をシート状にできる設備も有しており、特殊な配合を使った成型品にも対応できる点もアピールした。
◆プラス・テク
初出展となった今回は、主力事業の塩ビ(PVC)コンパウンドに加え、PVCコンパウンドを用いた成形品(ホース)を出品した。成形品では主力品のブレードホース「テクノブレード」を始め、サクションホース「エクレマー」などを出品。エクレマーでは1m単位でカット販売できる点もPRした。コンパウンドでは、PVCとバイオマス素材(貝殻など)を組み合わせたコンパウンドも紹介。これらを展示会で披露することで、新たな用途展開の可能性を探っていた。
◆ユニオンゴム工業
「視点を変えるお手伝い!ゴムで付加価値創造」をキャッチフレーズに、同社製品や加工技術を紹介した。自動車タイヤ用のブラダーやフラップを供給する企業として知られる同社は、鉄道車両・船舶、土木・産業設備に関連するゴム製品の開発にも力を入れている。ここ数年はこれらゴム製品を更に伸ばすべく、地元の関西地域で開催される展示会への出展を積極化している。ゴムと異素材の接着品を中心にした製品を展示するなかで、今回の展示会は高速道路で使われる大型配管(塩ビ管)のジョイントを展示した。「これまでは口頭で説明していたが、実物を置いたことで足を止めて熱心に説明を聞いてくれた来場者が多かった」(同社)。今後も大型プレス機を備える強みを生かし、大型成型品を希望する顧客の要望に応えていく考えという。

ユニオンゴム工業
◆ショウエー
福島県南会津郡の地を拠点に、ダイヤフラムを中心にゴム製品を生産する同社は、西日本地域への顧客拡大の一環として昨年に続く出展となった。ブースでは航空機用、自動車用、船外機関連、食品関連のダイヤフラムを始め、パッキン類などを出品した。大石康裕社長は「西日本地域のお客様に対する認知度アップが展示会に出展する一つの理由だ。西日本地域のお客様がダイヤフラムをお探しの時に、お声をかけていただく機会を作りたかった」と語る。ブースでは同社のインド拠点で生産したインド品も紹介した。日本の高度な技術と品質管理基準をインドに移転し、コスト競争力のある製品をグローバルに供給中。来場者にはコストメリットのあるインド品の強みをPRした。

ショウエー

展示会の様子
