東洋紡エムシーは1月21日、同社が製造販売する熱可塑性ポリエステル「バイロペット」において、ハロゲン系難燃剤を使用せずに、高い難燃性と機械物性を両立したPETベースの新規銘柄を開発し、サンプル提供を開始したと発表した。
一般的に、ポリエステル樹脂へ難燃性を付与する際には、ハロゲン系難燃剤が使われる。しかし、ハロゲン系難燃剤には燃焼時に有害なガスが発生する問題が指摘されており、そのため、環境負荷低減や安全性向上を目的として、欧州を中心にハロゲン系難燃剤を使用しない「ノンハロゲン系難燃剤」の需要が高まっている。一方で、ノンハロゲン系難燃剤の場合、ハロゲン系と同等の難燃性能を維持するためには、多量の難燃剤を添加する必要があり、その結果、引張強さなどの機械物性が低下する課題があった。
開発品は、ハロゲン系難燃剤を使わずに難燃性を維持しつつ、界面の接合性を強化することで、ハロゲン系難燃材料と同等の機械物性を実現した。また、開発において、市場から回収した使用済みのペットボトルやフィルムといったリサイクルPETを使用した場合も、バージンPETを用いた開発品と同等の難燃性と機械物性を有することを確認している。
用途としては、遮断器やセンサーといった電気・電子機器の筐体、EV用バッテリーの筐体などを想定している。なお、開発品は1月21日から東京ビッグサイトで開催される「第2回クルマのサステナブル技術展」にて、パネル展示を行う。
同社は、ビジョンに「高機能素材で世界の課題を解決する」を掲げている。今後も環境負荷の低減をはじめ、社会課題の解決につながる高付加価値製品の開発を進めていく。
2026年01月23日
