積水化学工業は12月11日、国際的な非営利団体であるCDPにより、「気候変動」、「水セキュリティ」分野における企業の透明性とパフォーマンスに関するリーダーシップを評価され、3年連続でCDPが毎年公開している「Aリスト」に、また、2年連続で「フォレスト」分野で「Aマイナスリスト」に選定されたと発表した。
CDPは、世界で唯一の独立した環境情報開示システムを運営し、毎年何千もの企業の評価を行っている。2025年は2万2100社を超える企業がCDPのプラットフォームを通じて情報を開示し、そのうち2万社がスコアを付与された。「A」スコアの取得は、同社が、包括的な情報開示を行い、環境ガバナンスの成熟度が高く、環境レジリエンスに向かって意義ある進捗があった世界的なリーダーの一社であることを意味している。
CDPのスコアリングは、TCFDフレームワークに整合した厳密かつ独自の評価基準に基づき、企業の報告の充実度、環境リスクに対する理解度、さらには野心的な目標設定やアクションの検証といったベストプラクティスの実施状況を評価する。またCDPは、世界最大の企業環境データセットを保有しており、ネットゼロ、サステナブル、アースポジティブな世界経済を支える投資や調達に関するガイダンスにより、投資家や企業から広く信頼を得ている。
2025年には、運用資産総額127兆米ドルにのぼる640の機関投資家が、環境へのインパクト、リスク、機会に関するデータの収集をCDPに要請している。
同社は、長期ビジョン「Vision2030」において「Innovation for the Earth」をビジョンステートメントとして掲げ、イノベーションにより「サステナブルな社会の実現に向けて、LIFEの基盤を支え、未来につづく安心を創造していく」ことを宣言している。
気候変動課題に対する取り組みとして、脱炭素社会の実現を目指している。2050年までに自社の事業活動にともなうGHG排出量をゼロにする長期目標を掲げ、バックキャストした2030年には1・5℃目標に整合した2019年度比50%削減を目指す。
水リスク課題に対する取り組みとしては、健全な水に満ちた社会の実現のために、以下の2つの目指す姿を設定している。
1つ目は同社グループの水リスク最小化。持続的な操業のために、同社グループが受ける水リスクの最小化、および生物多様性の保全のために同社グループが与える水リスクの最小化を行う。
2つ目は、地域の水課題解決への貢献。自然資本に対してプラスにリターンすることを目指し、サステナビリティ貢献製品や流域関係者との協業を通じて地域の水課題解決に貢献する。
これからも、持続可能な社会の実現と同社グループの成長の両立を目指し、さらなる社会課題解決に貢献し、ステークホルダーの方々に信頼され続ける企業であるための取り組みを進めていく。
2025年12月15日
